AIが引用する情報源の84%は「アーンドメディア」だった——広報投資を見直す根拠が出た

84% of AI citations are news articles, justifying shift from ad to PR spend

ソースに基づく報道記事 6件の情報源
AIが引用する情報源の84%は「アーンドメディア」だった——広報投資を見直す根拠が出た
画像: プレスリリースより

ポイント

  • AIが参照する情報源の84%は報道記事などアーンドメディアでした
  • 広告記事のAI引用率はわずか0.3%にとどまりました
  • 報道記事は引用全体の27%を占め、その価値が示されました

AIコミュニケーションプラットフォームのMuck Rackは、2026年5月7日公開のプレスリリースで、同社の調査レポートシリーズ「What Is AI Reading?」の第3弾となる2026年5月版を発表した。プレスリリースはGlobeNewswireを通じて配信された。

84%という数字が3回連続で変わらない

今回のレポートは、Muck Rackが展開するAI引用追跡・分析サービス「Generative Pulse」のデータをもとに作成されたもので、ChatGPT、Claude(クロード)、Gemini(ジェミニ)という3大AI(いずれも米国発の対話型AIサービス)が回答時に参照する2500万件超のリンクを対象に分析したという。

レポートの最大の発見は、AI引用全体の84%を「アーンドメディア」が占めているという点だ。アーンドメディアとは、お金を払って掲載するのではなく、ニュース価値や信頼性によって第三者が自発的に取り上げるコンテンツを指す。報道記事、学術研究、政府資料、百科事典的なサイト、第三者による企業コンテンツなどがこれに含まれるとしている。

一方、広告やスポンサードコンテンツ(ペイドメディア)のAI引用率はわずか0.3%にとどまった。この84%という数値は、2025年7月、2025年12月、そして2026年5月と3回にわたって発表されてきた本レポートシリーズを通じて、82%から89%の範囲内で安定して推移しており、特定のモデルのアップデートや時期に左右されない構造的な傾向だとMuck Rackは説明している。

報道記事は引用全体の27%を単独で占める

アーンドメディアの内訳を見ると、報道記事(ジャーナリズム)だけで全AI引用の27%を占めているという。この比率も3回のレポートを通じて25%から27%で安定しており、一過性の現象ではないとしている。報道引用は2万以上の異なるメディアに分散しているが、米国のニュースメディアAxios(アクシオス)はChatGPTの上位引用ドメインとして17業種のうち13業種でトップ3に入っており、同調査で唯一これを達成したジャーナリズムメディアだとしている。

また、どのような質問をAIに投げかけるかによって、引用される情報源も異なることが明らかになったという。業界トレンドに関する質問は、ハウツー系の質問と比較して報道記事が引用される割合が2倍以上になるとしている。プレスリリースに関しては、業界トレンドの回答の中に登場する頻度が、「ベスト〇〇」形式の質問と比べて3.5倍高いという。

AIごとに「引用の個性」が際立つ

各AIプラットフォームの引用行動にも顕著な違いがあることが分かった。ChatGPTは回答の96%で引用を行うが、1回答あたりの平均引用数は5件にとどまる。Geminiは82%の回答で引用を行い、平均引用数は8件。Claudeは最も引用頻度が低く、回答の55%でしか引用しないが、引用する際の平均件数は13件と最も多いという。引用ドメインにも特徴があり、ChatGPTが最も多く引用するドメインはWikipedia(ウィキペディア)、ClaudeはPubMed Central(パブメドセントラル、医学・生命科学系論文データベース)、GeminiはReddit(レディット)だとしている。

さらに、引用されるコンテンツの「鮮度」も重要な要因だとしている。報道記事のAI引用の半数以上が直近12カ月以内に公開された記事によるものであり、公開後最初の6カ月を過ぎると引用数は急激に落ちるという。

Muck RackのCEO(最高経営責任者)でもある共同創業者のグレッグ・ギャラント氏は今回のレポートについて、「3回のレポートを経ても、データが伝えるメッセージは変わらない。AIが信頼するのはアーンドメディアだ。広報チームにとっては、適切なメディアで報道を獲得するために費やす努力が、従来の指標を超えた実際の価値を持つことの証明になる」と述べたという。

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