AIに無視されるブランドは存在しないのと同じ?報道獲得が「入場許可証」になる時代の備え方

AI Won't Choose You by Ad Spend: Earned Media is the New Entry Ticket

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AIに無視されるブランドは存在しないのと同じ?報道獲得が「入場許可証」になる時代の備え方
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ポイント

  • AIエージェントが広報の新たな門番として台頭し、広告予算では通用しない時代が始まりました
  • ガートナーは2028年までに60%の顧客対応がAI経由になると予測
  • AIは信頼性の高いメディアを3倍引用し、報道獲得がブランドの「入場券」となります

PR・マーケティング専門メディアのSpin Sucksは、AIエージェントが広報・マーケティングにおける新たな「ゲートキーパー」(情報の門番)として台頭しており、従来の広告予算では通用しない時代が始まっていると、2026年9月8日公開の記事で報じた。

記事を執筆したのは、同メディアのGini Dietrichだ。Dietrichは冒頭で、過去1世紀にわたって「人間」が情報の門番を担ってきたと振り返る。ジャーナリスト、編集者、受付担当者——そういった人々が、ブランドと生活者のあいだに立ちはだかっていた。しかし人間は説得できる存在であり、長年にわたってPR会社や企業広報はその「説得」に全力を注いできた。

その構造を変えたのがSNSだ。ソーシャルメディアの台頭により、ブランドは誰にでも直接メッセージを届けられるようになり、さらに広告出稿(ペイドメディア)があれば、どんなオーディエンスにもリーチできるという「骨格鍵」の役割を果たした。Dietrichはこの時期を「15年間続いたペイドメディアの全盛期」と表現している。

ゲートキーパーがAIに「昇格」した

しかし今、その時代が終わりを告げようとしているという。Dietrichによると、AIエージェントが新たな門番として機能し始めており、ブランドとユーザーのあいだに立ってどの情報を推薦するかを決定するようになっているとのことだ。

この変化の規模感を示す数字として、記事はガートナーの予測を引用している。ガートナーは「2028年までに、ブランドの60%が顧客との一対一のやりとりをAIエージェント経由で行うようになる」と予測しており、これを「チャネルベースのマーケティングの終焉」と位置づけているという。

Dietrichはちょうど1年前に「AIは新たなブランドペルソナだ」と自身のメディアで論じていたと明かしている。当時の主張は「AIもオーディエンスの一つとして理解し、そのために書くべきだ」というものだった。しかし今回の記事では、それは「まだ過小評価だった」と自ら修正している。AIはいまや単なる読み手ではなく、「その情報を他の人間が読めるかどうかを決める審判」に昇格したというのが、Dietrichの現時点での見立てだ。

広告はAIには届かない

記事が指摘する最大の変化は、AIエージェントには「広告が効かない」という点だ。Dietrichは「新しいゲートキーパーは打ち合わせに応じず、独占提供を受け付けず、広告枠も売らない」と述べている。つまり、従来型の広報施策やメディアバイイングが通用しない相手が、ブランドの推薦者に躍り出たということになる。

この前提のうえで、Dietrichはいわゆる「PESOモデル」(Paid・Earned・Shared・Ownedの4種類のメディアを統合管理するフレームワーク)を新しい文脈で再定義している。各メディアの役割は次のとおりだという。オウンドメディア(自社発信)は「主張を打ち立てる」役割を担い、アーンドメディア(報道獲得)は「その主張を第三者として裏付ける」役割を持つ。シェアードメディア(SNSなど)は「情報を拡散する」機能を果たし、ペイドメディア(広告)は「増幅する」手段にとどまるという整理だ。

記者対応の「仕事の定義」が変わった

なかでも記事が強調するのが、報道獲得の戦略的重みの変化だ。Dietrichは「メディアリレーションの職務記述書が変わった」と断言している。第三者による評価や言及はもはや「認知を広げるための手段」ではなく、「AIという門番への入場許可証」になったというのだ。

その根拠として記事が挙げるのが、AIエンジンの引用傾向に関するデータだ。「AIエンジンは、ブランドが自社について言っていることよりも、信頼性の高いメディアのコンテンツを3倍引用しやすい」とされており、この傾向がアーンドメディアの重要性を飛躍的に高めているという。

記事の背景には、2022年末のChatGPT登場以降に急速に変化してきたAI環境がある。Dietrichはその変化を「私はAI以前の時代に、どうやって仕事をしていたのかもはや分からない」と個人的な言葉で表現しており、業界全体が地殻変動の最中にあることをリアルに伝えている。

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AI広報戦略アーンドメディアゲートキーパー

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