Z世代の84%がスワイプなしのリアルタイム交流を支持、製品完成前にコミュニティで聴くだけに徹した新興企業の戦略

Community First: Gen Z Insights from a 1600-Person 'Dev Lab'

ソースに基づく報道記事 10件の情報源
Z世代の84%がスワイプなしのリアルタイム交流を支持、製品完成前にコミュニティで聴くだけに徹した新興企業の戦略
画像: 情報ソースより

ポイント

  • 米PR Dailyは、Yeetがアプリ完成前にコミュニティを立ち上げたと報じた
  • Discordに「Founder Club」を設立し、Z世代の声を聴取
  • その結果「スワイプ疲れ」解消機能は84%に支持された

米国のPR・コミュニケーション専門メディア「PR Daily」は、デーティングスタートアップのYeetが、アプリの完成前にコミュニティを立ち上げてZ世代の声を製品設計に反映させた取り組みを、2026年8月20日公開の記事で報じた。

Discordを「開発ラボ」にした逆転の発想

Yeetは、デーティングアプリを完成させる前に、コミュニティ・チャット型プラットフォーム「Discord(ディスコード)」上に「Founder Club(ファウンダークラブ)」と名付けたコミュニティを立ち上げたという。Yeetはそのコミュニティに若いユーザーを招待し、既存のデーティングアプリの何が嫌いかを自由に話し合わせた。同社はブランドや製品の宣伝をしようとはせず、ひたすら「聴く側」に徹したという。Yeetの共同創業者でマーケティング責任者を務めるペニー・チェン氏は、PR Dailyの取材に「私たちは本当にそこで聴衆としていました」と語ったと、同記事は報じた。

初期ユーザーの獲得には、TikTokとInstagramのショート動画を活用したという。投稿では製品機能を強調するのではなく、Z世代が実感している「デートの悩み」を題材にした。「人々が共感できる痛点を発信しました」とチェン氏は語ったとしている。

コミュニティの声が製品を変えた

コミュニティから繰り返し上がったのが「スワイプ疲れ」への不満だったという。マッチングしても会話が始まらない、返信が来ない——既存アプリのスワイプ型UIへの疲労感が、ユーザーの共通の不満として浮かび上がった。

Yeetはこの声を受け、スワイプをなくしてリアルタイムの会話を先行させる機能「Vibin' Chats(ヴァイビン・チャッツ)」を開発した。二人のユーザーが同時にオンラインで会話に応じられる状態になると、マッチングより先にリアルタイム会話へ直接移行できる仕組みだという。コミュニティメンバーへのアンケートでは、回答者の84%がリアルタイムの交流を「ブラインドスワイプ」より好むと答えたと、チェン氏はPR Dailyの取材で明らかにした。

また、AIが会話に介入しすぎることへの懸念もコミュニティから寄せられたという。これを受けてYeetは、AIアシスタント「Yeeta(イエータ)」の役割をアイスブレイカーや会話の糸口を提案する補助的なものにとどめ、実際のやり取りはユーザー同士が行う設計にしたとしている。「今は会話を始めて、流れを保つためのサポートをするだけです」とチェン氏はコメントしたと、同記事は伝えた。

Viral Nation(ヴァイラル・ネーション)が2026年8月18日に公開したチェン氏へのインタビュー記事によると、完了したVibin' Chatsの62%が相互マッチに至るという。また、ユーザーのアクティブ時間の85%が会話機能に費やされているとしている。Yeetのアプリはすでに9万件以上のダウンロードを記録したとも、チェン氏は同インタビューで明かした。

「聴く姿勢」を組織に埋め込む方法

PR Dailyの記事では、Yeetの手法から他の企業・団体が学べる要点として、コミュニティ運営に誰を配置するかという問題が挙げられている。Yeetはコミュニティに関わるスタッフとして、Z世代の社員を意図的に起用したという。「モデレーターは友達のように振る舞います。お互いに話し合う大学生のような感じです」とチェン氏は述べたとしている。

フォーマルなブランド担当者を置くのではなく、コミュニティのメンバーと同じ感覚を持つ人材を内部から配置することで、ユーザーは本音を話しやすくなるという考え方だ。「それがより本物らしくなります。人々は私たちにもっと話してくれるようになります」とチェン氏は語ったと、記事は伝えている。

コミュニティの規模については、Yeetは意図的に1,000〜2,000人程度に保つ方針を示しているという。今後はDiscordに加えてRedditへの展開も検討しているが、そこでも自社の宣伝から入るつもりはないとチェン氏は述べたとしている。「まず会話に参加して、何らかの評判を築き、好奇心を生んでから、Yeetへの参加や新しい体験の試用を促す。それからブランドを構築していく」とチェン氏はコメントしたと、同記事は報じた。

コミュニティメンバーへの施策として、Yeetはメンバーの意見が製品に反映された際に、フォーラム内でバッジを付与する仕組みも導入しているという。ブランドのコミュニティに参加する動機を「自分たちが一緒にデートのルールを変える」という共通目標に置いたことが、ユーザーを定着させる軸になったと、PR Dailyは伝えている。

情報ソース一覧

Z世代コミュニティ製品開発デーティングアプリ

記事内容に関するお問い合わせ・フィードバックはこちらからお寄せください。