社内イントラネット刷新で「自発的シェア」を生んだ米自然保護団体が流入元データで効果を測った理由

US conservation group shifts intranet success metrics beyond page views

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社内イントラネット刷新で「自発的シェア」を生んだ米自然保護団体が流入元データで効果を測った理由
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ポイント

  • 米自然保護団体が社内イントラを刷新、従業員の自発的な情報共有を促進した
  • PV数でなく流入元データで効果を測定、検索できない原因の9割はコンテンツ不在
  • 評価指標の転換により、従業員がチャットなどでURLを貼り合う行動が広まった

米国の自然保護団体、National Wildlife Federation(NWF)が、社内イントラネットのリニューアルを通じて従業員の自発的な情報共有を生み出すまでの過程と、その効果をどう測定したかが注目を集めている。広報・コミュニケーション業界向け専門メディアのRagan.comが2026年9月16日、NWFの社内広報担当者へのインタビュー記事を公開した。

NWFで社内広報ディレクターを務めるアリッサ・オシロ氏は、同組織で初めて採用された専任の社内広報担当者だ。「私が入るまでは、それぞれの担当者の業務時間を寄せ集めるだけで、明確な責任者がいなかった」と語っている。専任担当者が不在だったため、イントラネットに関する書面での要件定義も存在していなかった。

2021年アンケートで見えた現場のニーズ

オシロ氏はまず、組織として初めての社内コミュニケーション調査を実施することから始めた。2021年12月に行ったこの調査で従業員が求めた機能は、モバイルアクセス、検索機能、そしてメール削減の3点だった。「メールに溺れています、助けてください」という声が挙がっていたと、オシロ氏は記事の中で明かしている。

要件定義を経て設計されたイントラネットは、単なるドキュメント置き場ではなく、ニュースを中心に据えた構成にした。複数の担当者がコンテンツを投稿するため、トップページには常に新しい情報が並ぶ。「毎日アクセスして、何か興味深いものや必要なものを見つけてはシェアする、という人が出てきた」とオシロ氏は述べている。

PV数より「どこから来たか」を見よ

リニューアルの効果を測る上でオシロ氏が注目したのは、単純な利用者数ではなく流入元データだった。リニューアル後の1〜2年間は、イントラネットへのアクセスの多くがトップページのカルーセル(スライド型の画像バナー)経由だった。それが変化した。現在、流入元の首位はダイレクトリンクが占めている。ZoomのチャットやメールにURLを貼り付けて同僚に勧めるという行動が広まった結果だ。

「ダッシュボードを確認しなくても違いは分かる。Zoomチャットやメールで、同僚がイントラネットのリンクを貼り合っているのが見えるから」とオシロ氏は語った。ページビュー数という数字ではなく、従業員の自発的な行動そのものが「機能している証拠」になったと言える。

「検索できない」の9割はコンテンツがない問題

イントラネット運用で頻繁にぶつかる「検索しても見つからない」という従業員の声について、オシロ氏は興味深い視点を示した。記事によれば、この問題の多くはプラットフォームの欠陥ではなく、コンテンツがそもそも掲載されていないことが原因だという。「10回のうち9回は、そのコンテンツが存在しない。Dropboxのフォルダに入っているか、メールの中に埋もれているか、PDFか、Airtableのデータベースに格納されているか、そのどれかだ」と語っている。

このギャップを埋める手段として、オシロ氏が実践しているのは2つのステップだ。まず寄せられた質問をその都度記録し、パターンを把握する。次に、頻度が高い質問を洗い出し、該当リソースをアクセスしやすい場所に浮上させる。

重要な発表が出る場面でも同じ問題が起きると、オシロ氏は指摘する。CEOやCOOが重要なメッセージを送るとき、イントラネットを経由せず直接メールで全社員に送ってしまうケースが多い。しかしメールで流した情報は、数週間後に参照しようとしても探し出せない。「メールを送った瞬間に全員が読んでいる、かつ全員に関係のある内容だ、という思い込みを経営幹部に持ち直させるのは骨が折れるが、それでも取り組む価値はある」と語り、今後も全社員の情報体験を改善するために働きかけ続けると述べている。

なお、オシロ氏は今年10月13日から15日にかけてシアトルのMicrosoftで開催されるRaganの社内広報カンファレンス「Internal Communications Conference」に登壇し、イントラネットの再設計をテーマに講演する予定だ。

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