プレスリリースの99%をAIが引用する時代、広報担当者が今すぐ見直すべき「構造」と「独自性」

When 99% of Press Releases are Cited by AI: What's Required of PR Pros?

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プレスリリースの99%をAIが引用する時代、広報担当者が今すぐ見直すべき「構造」と「独自性」
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ポイント

  • プレスリリースはAIの一次情報源へと急速に変化中
  • 調査では、99.3%がAIに引用され、8時間未満が平均
  • 広報担当者は質の高い独自情報を多言語で発信し、ナレッジ・キュレーターへ

米国のPR業界専門メディア「O'Dwyer's PR News」は、NotifiedのCEOであり、Equinitiのグローバル・マーケットエンゲージメント担当最高経営責任者(CEO)でもあるエリック・カールソン氏による寄稿を2026年8月26日付で公開した。カールソン氏はこの寄稿で、プレスリリースがジャーナリスト・投資家・消費者向けの告知手段から、AIが世界を理解するための一次情報源へと急速に役割を変えていると論じた。

AIがプレスリリースを「読む」時代の到来

プレスリリースの配信ワイヤーサービスであるGlobeNewswireが2026年6月に実施した調査によると、同サービスを通じて配信された8,000件超のプレスリリースのうち、99.3%がChatGPTまたはClaudeによって引用されたという。さらに、初めて引用されるまでの平均時間は配信後8時間未満だったとしている。

カールソン氏はこの数字の意味をこう解釈している。AIシステムは他の情報源から情報を統合する前に、信頼性の高い公式発表を参照することで事実を確定させようとしており、プレスリリースはその土台となっているということだ。広報チームにとっては、明確で権威ある「公式版のストーリー」を発信することの重要性が改めて強調されている。

AI引用数を左右する「構造」と「独自性」

なぜ同じプレスリリースでも、AIに引用されるものとされないものがあるのか。GlobeNewswireの調査によると、構造が最適化されたコンテンツは、そうでないものと比較してAIによる引用数が平均で2倍多かったという。AIシステムは、論理的に整理された情報を処理するのに優れており、重要な事実が明確で曖昧さのない形で提示されているコンテンツを好むとしている。

ただし、構造の整備が広く普及すれば、それだけでは差別化できなくなる。カールソン氏は「独自性」が次の競争軸になると指摘する。自社のみが持つ独自データ、顧客の声、経営陣ならではの視点といった要素が、ジャーナリストとAIシステムの双方にとって新鮮な参照源となり、メディア掲載の可能性も高めるという。広報チームが自らに問うべき問いは、もはや「発表する内容があるか」ではなく、「自分たちにしか言えないことを発信しているか」だとしている。

多言語配信がAI引用を2倍にする

GlobeNewswireの調査では、多言語で配信されたGlobeNewswire経由のプレスリリースは、英語のみで配信されたものと比べて、配信後30日以内のAI引用数が2倍に達したことも明らかになったという。AIは人間と同様に複数の言語をまたいで情報を処理するため、英語のみで発信している組織は、世界各地のユーザーへの情報リーチと、AIエンジンによる認識の両面で機会を失っている可能性があるとしている。

カールソン氏はさらに、「情報エコシステム」全体の重要性にも言及している。AIは企業に関するナラティブを構築する際、報道獲得やオンライン掲示板などの複数の権威ある情報源を横断的に比較し、一貫性を確認するという。GlobeNewswireの調査では、ニュースルーム記事やブログ、キャンペーンページといった自社所有コンテンツは、ワイヤー配信のプレスリリースに支えられている場合、そうでない場合と比べて配信後30日以内に引用される確率が2倍だったことも示されている。プレスリリース、ニュースルームの記事、経営陣のコメントは、それぞれが独立したキャンペーンとして扱われるのではなく、中核となる事実・文脈・メッセージが一致した形で展開されるべきだとしている。

カールソン氏はこうした変化を踏まえ、広報担当者の役割は今後「ナレッジ・キュレーター」へと拡張していくと述べた。広報チームの評価軸は、これまでの「生み出した注目度」だけでなく、「LLM(大規模言語モデル)に提供する情報の質・信頼性・独自性」によっても測られる時代になるとしている。

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