AI導入は「学びたい人」から始めよ──2カ月の自由実験が広報チームの恐怖を好奇心に変えた

4 Lessons from a US Company's Gradual AI Adoption Rollout

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AI導入は「学びたい人」から始めよ──2カ月の自由実験が広報チームの恐怖を好奇心に変えた
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ポイント

  • PR DailyはAI導入で従業員の恐怖を好奇心に変える実践的アプローチを報じた
  • RTIは有志チームで約2ヶ月間のAI自由実験を実施し、成果を評価した
  • その後、複数部門へ拡大し、現場の声を回収し学習を継続した

米国のPR・コミュニケーション業界向けオンラインメディアのPR Dailyは、AI導入に際して従業員の恐怖を好奇心に変えるための実践的なアプローチを、2026年5月26日公開の記事で報じた。

記事の主役は、RTI Internationalのコーポレートコミュニケーション担当バイスプレジデント、カミ・スパンバーグ(Kami Spangenberg)氏だ。スパンバーグ氏は2026年6月3日から5日にニューヨーク州ブルックリンで開催されるRaganのPR Dailyカンファレンスに登壇予定であり、その予告インタビューの形でRTI Internationalの取り組みが紹介された。

まず「有志チーム」から始めた

RTI Internationalは、AIを全社的に導入する前に、有志の従業員によるテストグループを立ち上げたという。このグループは後に自ら「Gen AI Impact Team(生成AI影響チーム)」と命名した。

チームの構成は、キャリア段階、在籍期間、テクノロジーへの親しみやすさがそれぞれ異なるメンバーが意図的に混在していたという。内部広報を担当するメンバーもいれば、対外的なコンテンツや科学的な内容を扱うメンバーもいた。「最もテクノロジーに精通した人たちではありませんでした」とスパンバーグ氏は語っている。「本当に、『それについて学んでみたい』と言ったメンバーたちのグループでした」。

多様なメンバー構成にしたのは意図的だったと同氏は言う。異なるタイプの従業員が、それぞれ異なる機会やリスクを発見できるからだという。

2カ月間の「自由実験」で何がわかったか

チーム結成後、RTI InternationalはGen AI Impact Teamに約2カ月間の実験期間を与えた。スパンバーグ氏のチームは、有料版のAIツールを試す必要がある場合に備えて少額の資金を提供したが、チームの活動は基本的に自主運営だったという。

チームが評価したのは、社内コンテンツの草稿作成、リサーチ、RTIの科学的なミッションに関連する技術的なコミュニケーション業務を支援するためのツールだった。スパンバーグ氏はチームに対し、以下の内容を短いレポートにまとめて報告するよう求めたという。テストしたツール、テストの方法、どのような業務に使ったか、最も有用に見えたプラットフォーム、そして可能性を感じたワークフローだ。

「厳密な推薦事項を提示してもらうためではありませんでした」とスパンバーグ氏は語っている。「本当に、『ここから学んだことを教えてほしい』という姿勢でした」。RTI InternationalはAI導入を一度限りの展開ではなく、継続的に進化する学習プロセスとして捉えていたという。「本当に、私たちは旅の途中にいるという心構えを設定しました」と同氏は述べている。

パイロットを部門横断に広げ、現場の声を回収

最初の実験フェーズの後、Gen AI Impact Teamはテストをより広範なパイロットプログラムとして複数の部門に拡大した。より多くの従業員を集め、特定のAIツールを特定の種類の業務に対応させたという。

たとえば、スタッフへのコミュニケーションを担当する従業員は、Impact Teamが内部メッセージのワークフローに役立つと考えるツールと組み合わせられたという。「ガイドがありました。『このツールを使ってもらい、役立てられると思う使い方もお伝えします』という形でした」とスパンバーグ氏は説明している。

従業員は通常の業務の中でツールをテストし、フィードバックフォームを使って報告した。AIが実際に役立ったか、どこで苦労したか、何を変えたいかを記録した。こうしたフィードバックの収集が、AI導入に共通する問題、すなわち従業員に多くの連携の取れていないツールと不明確な期待を押しつけてしまうという事態を回避するのに役立ったとスパンバーグ氏は語っている。「巨大な波が人に押し寄せて、どうしたらいいか分からないというような感覚にしてはいけません」と同氏は述べた。

最終的に、Impact Teamは各部門からのフィードバックを集約し、パターンを特定し、何が有効だったかを全体のグループに共有したという。「コツやノウハウを交換して、他の人から学び始めます。そうするとチームに勢いがつくと思います」とスパンバーグ氏は語っている。ツールを実際の業務ワークフローに対応させることで、従業員は自分の仕事の中でAIが実際に役立つ場所を発見でき、ひいては会社がより広範なAIの構造とガバナンスを形成するのにも役立ったという。

スパンバーグ氏はまた、広報リーダーはAIを「銀の弾丸」でも「脅威」でもなく「変化」として捉え、チームがAIを思慮深く活用できるよう導く責任があると指摘している。「AIは変化です。責任ある方法で業務に適応させる方法を考えなければなりません。人間を中心に置いた適切なアプローチをとれば、より多くの効率を生み出す方向に進む助けになります」と述べた。

情報ソース一覧

AI導入組織変革パイロットプログラム従業員エンゲージメント

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