米国労働者の55%が燃え尽き症候群——上司の半数近くが「何も対応しない」という現実

55% of US Workers Burned Out; Half of Bosses Fail to Respond

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米国労働者の55%が燃え尽き症候群——上司の半数近くが「何も対応しない」という現実
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ポイント

  • 米国の調査で、労働者の55%が燃え尽き症候群を経験
  • これは組織の効率、革新、人材定着を深刻に脅かす
  • 上司に相談しても42%が未対応という現実が判明した

米国のPR業界団体「Institute for Public Relations(IPR)」が設置した組織内コミュニケーション専門の研究センター「IPR Organizational Communication Research Center」は、従業員の燃え尽き症候群(バーンアウト)と職場パフォーマンスの関係に関する調査結果の要約を2026年6月2日公開の記事で報じた。

元となったのは、マネジメントコンサルティング会社のEagle Hill Consulting LLCが実施した「Eagle Hill Consulting Workforce Burnout Survey 2025」だ。同調査はリサーチ会社のIpsosが2025年11月に米国の正社員1,400名以上を対象に無作為抽出で実施したものだという。Eagle Hill Consultingは2025年11月24日、調査結果をプレスリリースとして公開した。

55%が「燃え尽きている」という衝撃

調査の最大の発見は、米国労働者の実に55%がバーンアウトを経験しているという事実だ。Eagle Hill Consultingのプレスリリースによると、バーンアウトが組織のパフォーマンス全体を脅かしているという。効率、イノベーション、顧客サービス、そして人材定着のいずれにも悪影響が及んでいるとしている。

バーンアウト状態にある従業員に具体的な影響を聞いたところ、72%が「業務効率が低下した」、71%が「総合的な職務パフォーマンスが低下した」、65%が「顧客へのサービス能力が落ちた」、64%が「イノベーション能力が低下した」、56%が「出勤状況に影響が出た」と回答したという。単なるメンタルヘルスの問題にとどまらず、売上や顧客満足度に直結する経営課題であることが浮き彫りになった形だ。

離職リスクへの影響も深刻だ。バーンアウト状態の従業員は、そうでない従業員と比べて1年以内に職場を離れる意向を示す確率が約3倍に上るという。Eagle Hill Consultingの社長兼最高経営責任者であるメリッサ・ジェジョール氏(Melissa Jezior)は、「バーンアウトは従業員体験の問題ではなく、パフォーマンス、顧客サービス、人材定着の問題だ」と述べており、バーンアウト対策を「人事部門の仕事」と切り離して、経営レベルの課題として捉え直す必要性を強調したという。

若手・リモート勤務者に集中する負荷

世代別のバーンアウト率にも明確な差が見られた。Z世代(おおむね20代前半以下の世代)で66%と最も高く、ミレニアル世代(おおむね20代後半〜30代)58%、X世代(おおむね40代)53%、ベビーブーマー世代(おおむね60代以上)37%と、年齢が下がるにつれてバーンアウト率が高くなる傾向が確認されたという。

勤務形態との相関も顕著だ。フルリモート勤務者では61%、ハイブリッド勤務者では57%がバーンアウトを経験していると回答したという。バーンアウトの原因については、業務そのものの負荷(業務量・仕事の種類など)が50%、職場の人間関係やチームのダイナミクスといった「人」の側面が50%と、両者が拮抗していることも明らかになった。

上司への「相談」が機能していない現実

調査が示す最も深刻な問題の一つが、マネジメント層の対応不足だ。バーンアウトを経験している従業員のうち、上司にその状況を伝えたことがあると回答したのは42%にとどまったという。つまり過半数の従業員は、燃え尽きた状態であっても上司に何も言えていないことになる。

さらに問題なのは、相談した場合の結果だ。上司にバーンアウトを打ち明けた従業員のうち、「上司が何も対応してくれなかった」と回答した割合も42%に上るという。相談しても状況が変わらない経験が積み重なることで、そもそも「言っても無駄」という無力感が組織に広がっていく構造が見えてくる。

ジェジョール氏は「リーダーは、自社組織に固有のバーンアウトの根本原因を深く掘り下げて理解することが賢明だ。実践的な戦略を実行することで、従業員が職務を最高のパフォーマンスで遂行できるようになり、それが組織全体のパフォーマンス向上につながる」とも述べており、一律の対策ではなく各組織の実態に即したアプローチの必要性を訴えているという。IPR Organizational Communication Research Centerは今回の調査を受け、マネジャー向けのコミュニケーション研修の強化と従業員支援戦略の見直しが組織リーダーにとって急務だと結論づけている。

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燃え尽き症候群労働者マネジメント職場パフォーマンス

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