世界6大広告グループが同じAI基盤を採用、「何を載せるか」の競争が始まる

6 Major Ad Groups Adopt Single AI Platform, Accelerating Marketing Standardization

ソースに基づく報道記事 6件の情報源
世界6大広告グループが同じAI基盤を採用、「何を載せるか」の競争が始まる
画像: 情報ソースより

ポイント

  • Adobeは新AIプラットフォーム「Adobe CX Enterprise」を発表した
  • 世界6大広告グループがこれを共通基盤に採用し連携する
  • これによりマーケティング業界の標準化が大きく加速する見込みだ

マーケティング業界専門メディアのMarketing Diveは、Adobeが新たなAIエージェント型プラットフォーム「Adobe CX Enterprise」を発表し、世界の大手広告・PR会社グループとの連携を大幅に拡大したと2026年4月20日公開の記事で報じた。

世界6大グループが共通基盤を採用

Adobeは2026年4月20日、同社の年次カンファレンス「Adobe Summit」(開催地:ラスベガス)において、AIエージェントを中核に据えた新プラットフォーム「Adobe CX Enterprise」を発表したという。このプラットフォームは、AIエージェント(自律的に複数のタスクを処理するAI)、エージェントスキル(各種エージェントが再利用できる命令セット)、そして開発者向けツールを一体化し、企業が顧客の獲得から継続的な関係構築までの全サイクルを管理することを可能にする仕組みだとしている。

Marketing Diveの報道によると、電通(Dentsu)、Havas、Omnicom、Publicis Groupe、Stagwell、WPPという世界6つの大手広告グループが、CX Enterpriseを共通の標準基盤として採用し、それぞれの知的財産や専門性と組み合わせながら、共通クライアント向けのソリューションを共同開発していくという。これらの広告グループは、コンテンツのサプライチェーン管理や、AIが生成する検索結果における自社ブランドの露出確保といった領域で協力するとしている。

Adobeが公開したプレスリリースによると、すでに世界2万以上のブランドがAdobeのインフラを活用してビジネスを構築しており、CX Enterpriseはこれらの既存投資をAIエージェント対応へと発展させる基盤として位置づけられているという。

プラットフォームの2つのコア機能

Adobeのプレスリリースならびにデザイン業界メディアのDesignRushの報道によると、CX Enterpriseには2つの中核的なインテリジェンス機能が含まれるという。

1つ目は「Adobe Brand Intelligence」で、ブランドの一貫性を継続的に維持・強化することを目的とした学習型エンジンだとしている。却下されたクリエイティブ素材や注釈、レビューフィードバックといったインプットを学習し、コンテンツ制作に関わるエージェントがその知見を参照できる仕組みだという。

2つ目は「Adobe Engagement Intelligence」で、クリックやコンバージョン数だけに頼らず、顧客の生涯価値(ライフタイムバリュー)をもとに、消費者に対して次に取るべき最善の行動・メッセージ・オファーを判断する意思決定エンジンだとしている。

目標設定型AIが実務を自動化

Marketing Diveおよびdesignrush.comによると、CX Enterpriseの目玉機能として「Adobe CX Enterprise Coworker」が発表されたという。これは、定義されたビジネス目標にもとづいてタスクを実行する特化型AIエージェントであり、複数のエージェントをまたいだ多段階のアクションを自律的に調整(オーケストレーション)できるとしている。

Adobeが提示した具体的な活用例として、あるマーケティングチームがクロスセル(関連商品の購買促進)のパフォーマンスを3%向上させたい場合、Coworkerがターゲットオーディエンスのセグメント、クリエイティブ素材、パフォーマンスインサイトを自動的に取りまとめ、担当者の承認後にキャンペーンの実行とモニタリングまでを担うという。

Adobeの製品担当SVP(上級副社長)のアミット・アフジャ(Amit Ahuja)氏は「マーケターは、自社のAIツールとマーケティング成果を生み出すために必要な機能のどちらかを選ぶ必要はない。柔軟性と選択肢を提供し、チームがエンタープライズ規模のコンテキスト・信頼性・ガバナンスを維持しながら、より賢く速い意思決定を行えるようにする」と述べたとしている。

また、Adobe公式プレスリリースによると、AIプラットフォームとの連携も大幅に拡大するという。Amazon Web Services(AWS)、Anthropic、Google Cloud、IBM、Microsoft、NVIDIA、OpenAIなどのプラットフォームとの協業を拡張し、企業がさまざまなツール間のワークフローをシームレスに接続できるようにするとしている。さらに、Adobeの「Marketing Agent」がMicrosoft 365 Copilot上で正式に利用可能となり、Anthropic Claude Enterprise、ChatGPT Enterprise、Google Gemini Enterpriseでもベータ提供が始まったと報じている。

システム構築・ITコンサルティング会社のアクセンチュア(Accenture)、Capgemini、Cognizant、Deloitte Digital、EY、IBM、Infosys、PwC、TCSも、Adobeのエージェント技術を活用して、特定の業種向けソリューションのパッケージ開発に取り組んでいるという。

情報ソース一覧

AIマーケティング広告Adobe

記事内容に関するお問い合わせ・フィードバックはこちらからお寄せください。