撮影4時間で320万回再生、Therabodyのインハウスチームが証明した低予算制作の可能性

Achieving 60% Sales Growth: Therabody's In-House Ad Strategy with Minimal Budget

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撮影4時間で320万回再生、Therabodyのインハウスチームが証明した低予算制作の可能性
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ポイント

  • Therabodyのインハウス広告は、撮影4時間で1ヶ月でローンチ
  • 低予算ながらInstagramで320万回再生、製品売上60%増を達成
  • Ad Age年間最優秀動画賞を受賞、小予算で成果を出す原則を提示

米国のPR・マーケティング業界専門メディア「PR Daily」は、低予算でも高い成果を生み出せるキャンペーン制作のアプローチについて、2026年8月25日公開の記事で報じた。具体的な事例として取り上げられたのが、ウェルネス機器メーカーのTherabodyが展開した「Add Some Magic」キャンペーンだ。

撮影4時間、1ヶ月でローンチ

PR Dailyによると、Therabodyのインハウスクリエイティブチームは、同キャンペーンの広告動画を4時間未満で撮影したという。ポスト・プロダクション(映像の編集・仕上げ作業)も社内で完結させ、撮影からローンチまでの期間は約1ヶ月だったとしている。

同社のクリエイティブ担当バイスプレジデントであるサラ・ディッカーソン氏は、「制作にかけた費用は控えめなものでしたが、私たちは自分たちのクリエイティブな直感を信じました。迅速に動けましたし、複雑にしすぎなかった」と述べたという。

キャンペーンのアイデアの起点となったのは、実際に社員が体験した出来事だったとPR Dailyは伝えている。男性社員がスーツケースに妻のカーリングワンドを入れたまま空港のセキュリティを通ろうとした経験をもとに、チームがアイデアを膨らませたという。そこに当時インターネット上で広まっていた1990年代〜2000年代初頭のノスタルジアブームを組み合わせ、TSA(米国運輸保安局)の職員が機内持ち込み手荷物のスキャン中に同社の美容器具を発見し、アニメ「セーラームーン」にインスパイアされた劇的な変身を遂げるという広告が生まれたとしている。

Instagramで320万回再生を達成

この広告動画は、Therabody史上最も視聴されたコンテンツとなったとPR Dailyは報じている。Instagramでの再生回数は320万回に達し、過去に著名なブランドアンバサダーを起用したキャンペーンを超える成果を出したという。

さらに同記事は具体的な数字を紹介している。広告費用対効果(ROAS)はビューティー部門のベンチマークを58%上回り、3月・4月のカテゴリーコンバージョンの24%を同キャンペーンが占めたという。また、今回の製品である「インディゴ デピュッフィング ワンド」(肌を温めたり冷やしたりするスキンケア器具)の売上は、ローンチ後3ヶ月で60%増加したとしている。

このキャンペーンはアメリカの広告・マーケティング業界専門メディア「Ad Age」が主催する「2025 Breakout Brands Awards」においても、「Video of the Year(年間最優秀動画賞)」に選出された。受賞発表を受け、ディッカーソン氏は「このプロジェクトがチームの創造性と努力によって完全に社内で実現され、その取り組みが認められたことは、非常にやりがいを感じます」とコメントしたという。

小予算チームが再現できる3つの原則

PR Dailyはディッカーソン氏への取材をもとに、他のチームが応用できる制作アプローチを3点にまとめている。

第1に、「予算より先にアイデアを決める」ことだという。Therabodyのチームは、製品の機能を並べ立てるのではなく、「視聴者に1つだけ伝えるとしたら何か」を出発点にした。文化的な参照(映画・テレビ・トレンド)のストックを日頃から蓄積しておくことが、今回のセーラームーンとのかけ合わせにつながったとしている。

第2に、「すでに持っているリソースを使い切る」ことだという。Therabodyは今回のために専用のロケーションを確保したわけではなく、別の製品用に予定していた旅行関連の撮影に相乗りするかたちで撮影したという。社内会議や顧客の撮影を複数のコンテンツに転用するといった発想も紹介されている。

第3に、「信頼をプロセスの一部にする」ことだとPR Dailyは伝えている。ディッカーソン氏によると、Therabodyではブランド・メディア・マーケティング・経営幹部がそれぞれ意思決定の権限範囲を理解しており、修正作業も正式な承認フローではなく、編集者が翌日から簡単な会話ベースで進めたという。「クリエイティブチームに、面白くて型破りなアイデアを出せる安心できる場所を与えてください。そして彼らを信頼して実現させてください」とディッカーソン氏は述べたとしている。

同氏はまた、失敗を恐れないことも重要だと強調した。「私たちはクリエイティブで多くの挑戦をしています。全部が採用されるわけではない。ボツになったアイデアは山積みです。でもそれでいいんです」とディッカーソン氏は語ったという。

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インハウス広告マーケティング戦略低予算売上増加

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