社内報やメールでは届かない「自分の言葉で語る社員」を100人育てた体験設計の全貌

Empower Employees as Brand Advocates: Creating Culture Beyond Emails

ソースに基づく報道記事 8件の情報源
社内報やメールでは届かない「自分の言葉で語る社員」を100人育てた体験設計の全貌
画像: 情報ソースより

ポイント

  • Raganは社員を自社ブランドの発信者に育てる事例を報じた
  • アドボカシーは命令でなく「体験設計」から生まれると強調された
  • 社員発信は企業公式の最大8倍のエンゲージメントを得る

企業広報・社内コミュニケーション専門のメディア・イベント会社Raganは、社員を自社ブランドの自発的な発信者に育てるための実践事例を2026年5月15日公開の記事で報じた。

「言わせる」文化は機能しない

記事によると、Raganが先月ボストンで開催した「エンプロイー・コミュニケーション&カルチャー・カンファレンス」に登壇したのは、デザイン会社Bergmeyerでブランドコミュニケーション担当ディレクターを務めていたJJネルソン(JJ Nelson)氏だという。同氏は、社員を自社ブランドの「アンバサダー(代弁者)」にするうえでの根本的な課題と、それを乗り越えた実践事例を紹介したとされる。

ネルソン氏が強調したのは、「社員アドボカシー(従業員が自発的に会社を代弁・推薦すること)はメールや社内通知では生まれない」という点だという。「メールやお知らせの中にしか存在しない文化は、ただの理想論だ。そのまま理想論にとどまる。人に何を言うべきかを告げても、アンバサダーは育たない。彼らはそれを生き、呼吸し、押しつけられた価値観を超えたレベルで文化とつながる必要がある」とネルソン氏は語ったという。

100人以上を動かした3日間のイベント

Raganの記事が紹介した具体的な取り組みが、「Bergapalooza(バーガパルーザ)」と名付けられた3日間の社員中心型イベントだという。このイベントは、100名以上のBergmeyerの社員を対象に、会社の文化を外部に自発的に発信するアンバサダーへと育てることを目的として設計されたとされる。

イベント全体のアジェンダは、Bergmeyerが掲げる3つの主要バリュー——「クリエイティブ(creative)」「キュリアス(curious)」「コネクテッド(connected)」——を軸に構成されたとネルソン氏は説明したという。特定の言葉を覚えさせたり、トークスクリプトを渡したりするのではなく、社員がそのバリューを自分の体験として感じ取る場をつくることに注力した、と記事は伝えている。

「体験」こそがアドボカシーを生む

Raganの報道が示す核心的な主張は、社員アドボカシーは「命令」ではなく「インスピレーション」から生まれるという点だという。リーダーが「会社の代表として発信してほしい」と呼びかけるだけでは不十分であり、社員が組織のミッションを心から信じるための意図的なコミュニケーション設計が必要だとネルソン氏は述べたとされる。

その状態が実現したとき、社員は強制されることなく、自ら自分の物語を外に向けて発信したいと思うようになるという。Raganの記事はこの点を、「アンバサダーは意図的なコミュニケーションによって生まれる」という言葉で端的にまとめている。

社員アドボカシーの重要性は、Raganのカンファレンス登壇事例にとどまらず、社員コミュニケーションプラットフォームを手がけるSimpplrが公開したブログ記事でも同様の観点から論じられている。同記事によると、B2Bの購買担当者の92%が、企業の従来型広告よりも社員の推薦を信頼するという調査データ(Gitnux調べ)があるという。また、社員アドボカシープログラムを持つ企業は収益成長率が20%高く、社員がシェアした際のブランドメッセージのリーチは、公式チャンネル比で561%広がるというデータも紹介している。アドボカシープログラムの導入は「社員エンゲージメントの向上」「採用ブランディングの強化」「顧客信頼の獲得」という三つの効果をもたらすとSimpplrは説明しているという。

情報ソース一覧

社員アドボカシー広報戦略組織文化社内コミュニケーション

記事内容に関するお問い合わせ・フィードバックはこちらからお寄せください。