世界最大級PR会社Bursonに競合エデルマン出身の幹部が相次いで移籍している

Global PR Giant Burson Poaches Top Talent from Rival Edelman

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世界最大級PR会社Bursonに競合エデルマン出身の幹部が相次いで移籍している
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ポイント

  • WPP傘下のBursonは競合PR会社Edelmanから幹部を引き抜いている
  • Edelmanは2024年に売上が全世界で5%減となり、人員削減も実施した
  • データでPR効果を証明できる能力が業界の競争軸となっている

英国ロンドン上場の世界最大手広告・マーケティング持株会社WPP傘下のPR会社であるBurson(バーソン)が、競合大手PR会社から幹部クラスの人材を引き抜く動きを加速させている。米国のPR業界専門誌PRWeekは、Bursonがスジャタ・ミトラ氏を米国の報道獲得担当チェアに任命したと2026年4月2日公開の記事で報じた。ミトラ氏はBursonの競合にあたる独立系大手PR会社Edelman(エデルマン)の出身者だという。

Bursonとはどんな会社か

Bursonは2024年にWPPが傘下の2社を統合して誕生した、世界最大級のPR会社の一つだ。統合されたのは、PR業界の先駆者ハロルド・バーソン氏の名を冠したBCW(バーソン・コーン&ウォルフ)と、1927年創業の老舗グローバルPR会社であるHill & Knowlton(H&K)の2社である。WPPはOgilvy(オグルビー)やVML、GroupMなど広告・マーケティング領域の多数のエージェンシーを傘下に抱えており、Bursonはそのなかでも旗艦PR会社の位置づけにある。

一方、Edelman(エデルマン)は米国シカゴを本拠とする世界最大の独立系PR会社であり、長年にわたって米国PR業界の売上トップの座を誇ってきた。しかし同社の2024年の売上は全世界で9億8,600万ドル(約1,479億円 ※1ドル150円換算)と前年比5%減、米国単体では8%減という深刻な落ち込みを記録したという。これにあわせてEdelman社は2024年に全従業員の5.3%にあたる330人の人員削減を実施、米国PR売上トップの座を医療・ヘルスケア特化型コミュニケーション会社Real Chemistry(リアル・ケミストリー)に明け渡したとPRWeekは報じている。

Edelmanからの人材流出が加速

こうした状況のなか、EdelmanからBursonへの幹部移籍が相次いでいるという。今回のスジャタ・ミトラ氏に先立ち、Edelmanで約19〜20年間にわたってメディアインサイト戦略を担ってきたスティーブ・ルーベル氏が、Bursonのメディアインサイト・測定担当エグゼクティブバイスプレジデント(EVP)として移籍している。さらに2024年10月には、Edelmanで18年間にわたって危機対応・評判管理チェアを務めたスティーブ・ベーム氏がBursonの北米コーポレートアフェアーズ担当チェアに就任したことをBursonが発表している。

現在Bursonの米国報道獲得部門は、アダム・セクリスト氏が率いる40名超の専門家チームで構成されているという。セクリストチームはニューヨーク・タイムズやウォール・ストリート・ジャーナル、CNNといった主要メディアへの掲載を推進するとともに、急速に影響力を拡大しているYouTuberやXアカウントといった「独立系ニュースインフルエンサー」への対応も進めているとBursonは自社サイトで明かしている。

データで証明できるPRが人材争奪の軸に

今回の相次ぐ人材獲得の背景には、広告費を払わずにニュース記事やSNSシェアによって獲得するメディア露出、いわゆる「報道獲得」の効果をデータで証明できる能力が、PR会社の競争力の核心になりつつあるという業界構造の変化があるとPRWeekは分析している。ルーベル氏の採用はまさにデータ駆動型の報道獲得戦略を強化するための布石だという。一方、Edelmanの創業家出身であるリチャード・エデルマン氏は自身のブログで、WPPによるBurson設立の動きはPRを広告の脇役に位置づけるものだと批判的な見方を示している。

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