世界最大手PR会社1社のフィー収入が日本市場全体の6割に迫る規模格差が示すもの

Global PR Oligopoly Accelerates: Edelman's Scale Nears Japan Market Total

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世界最大手PR会社1社のフィー収入が日本市場全体の6割に迫る規模格差が示すもの
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ポイント

  • エデルマンはフィー収入1120億円で世界PR業界首位を維持し、寡占化が進む
  • トップ10が市場を独占、エデルマンは1770億円に達した
  • 中国BlueFocusが40.5%成長し、M&Aによるデータ企業の統合が加速中だ

グローバルPR業界の専門メディアであるPRovoke Media(ニューヨーク本社、PR業界向けの格付け・調査機関)は、2024年版「World Top 250」グローバルPR会社ランキングを発表した。同メディアによると、世界最大手の独立系PR会社であるEdelman(エデルマン、1952年米国シカゴ創業、従業員5113名)が2024年のグローバルフィー収入で7億4670万ドル(約1120億円、※1ドル150円換算)を記録し、前年比12.2%成長でランキング1位を維持したという。

1社で1770億円、トップ10の独占が鮮明に

同ランキングによると、世界トップ10のPR会社はそれぞれ1億4000万ドル(約210億円)以上のフィー収入を持つとされており、業界上位への集中が年々進んでいるという。また、米国の老舗PR業界専門誌O'Dwyer's(オドワイヤーズ)が発表した2026年版ランキングでは、エデルマン単独のフィー収入が11億7700万ドル(約1770億円、※1ドル150円換算)に達し、前年比4.8%成長で業界最大手の地位をさらに盤石にしたと報じた。

Weber Shandwick(ウェーバーシャンドウィック、米国IPGグループ傘下の大手PR会社)、FleishmanHillard(フライシュマンヒラード、オムニコムグループ傘下でコーポレートコミュニケーションを専門とする)といった歴史ある大手が長年トップを独占してきた構造に、大きな変化はないとされる。一方で、各社が打ち出すサービスの内容は、従来のメディアリレーションにとどまらず、データ分析・AIツール・コンサルティング機能の統合へと急速にシフトしているという。

アジア系企業が最速成長、中国勢が台頭

注目されるのが、中国北京に本社を置く中国最大のPR・マーケティングコングロマリット、BlueFocus(ブルーフォーカス)の急成長だ。同社はフィー収入1億2340万ドル(約185億円、※1ドル150円換算)を達成し、成長率は40.5%に達したとPRovoke Mediaは報じた。グローバルランキングでは16位に位置するが、その成長速度はアジア系PR企業の中で最速であるという。

同メディアはこの背景として、中国政府主導のデジタル化政策がPR・マーケティング市場の急拡大を後押ししていると分析している。欧米の大手が長年支配してきたグローバルPR業界において、アジア新興勢力の台頭を示す明確なシグナルとして業界内で注目を集めているという。

M&Aでデータ企業を取り込む動きが加速

業界再編の面では、米国ニューヨーク拠点のPR会社BerlinRosen(ベルリンローゼン、政治・社会課題・企業PRを得意とする中堅PR会社)の動向が際立っている。同社は2024年に、テクノロジー・B2B特化型のPR会社Inkhouse(インクハウス)、M18、そしてデータ分析・コンテンツインサイトを専門とする企業Message Lab(メッセージラボ)を相次いで買収したとPRovoke Mediaは報じた。

これらの買収により、BerlinRosenは単なるPR会社からデータドリブンな総合コミュニケーション企業へと変貌を遂げたという。同様の動きは業界全体に広がっており、大手PR会社がデータ分析会社や採用ブランディング企業を買収し、クライアントに対してPR効果の数値化・ROI(投資対効果)の可視化を提供できる体制づくりを急いでいると同メディアは伝えている。

金融・投資分野に特化した米国のPR会社Prosek Partners(プロセクパートナーズ)も、2025年のフィー収入1億4050万ドル(約211億円、※1ドル150円換算)・前年比17.6%成長と業界最高水準の伸び率を記録したとO'Dwyer'sは報じた。経済的な逆風が続く中でも金融PRや政治・社会課題対応領域での需要は底堅く、専門特化型の会社が高い成長率を維持しているという。

PRovoke Mediaは、今回のランキングで200社以上が前年比でプラス成長を達成したと報じており、企業のコミュニケーション投資需要が景気変動の影響を受けにくい構造にあることを示しているとしている。

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PR業界寡占化エデルマンM&A

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