空港で没収されるランチドレッシングをクラフトが24時間でキャンペーンに変えた

How Kraft commercialized World Cup 'Ranch Dressing Problem' in 24 hours

ソースに基づく報道記事 9件の情報源
空港で没収されるランチドレッシングをクラフトが24時間でキャンペーンに変えた
画像: 情報ソースより

ポイント

  • クラフトがW杯「ランチドレッシング問題」を24時間で商品化
  • W杯客がランチを大量購入し、TSA液体規制で問題発生
  • クラフトは、TSA適合ランチ開発中とSNSで発表し話題化

米PR業界専門誌PRWeekは、食品ブランドのクラフトがPR会社のゼノ・グループと協力し、2026年FIFA W杯開催にともなう「ランチドレッシング問題」をわずか24時間でキャンペーンに転換したと報じた。

ランチが「没収」される事態に

ことの発端は、W杯観戦のために米国を訪れた海外ファンたちがランチドレッシングに夢中になり、帰国の際に大きなボトルをそのまま手荷物に詰めてしまう事態が空港で相次いだことだ。米国の運輸保安局(TSA)は、液体の機内持ち込みを3.4オンス以下に制限する規則を設けており、一般的なランチドレッシングのボトルはこのサイズを超えるため、セキュリティチェックで問題となるケースが続出した。

TSAはインスタグラムに「W杯で訪れていてランチを発見してしまったあなたへ――帰りは預け荷物に入れてください」「セキュリティラインでランチを一気飲みするのはご遠慮ください」などと投稿した。また「ランチなしではこうはいかなかった外交術(dip-lomacy)」とのキャプションとともにユーモアたっぷりの注意喚起を行ったと、ロサンゼルス・タイムズが2026年6月19日付の記事で報じた。同記事によると、TSAは「米国内を移動する場合、持ち込みソースは3.4オンス以下にし、大きな容器は預け荷物に入れてください」とも呼びかけている。

クラフトが24時間以内に動いた

こうした状況を受けてクラフトは即座に動いた。同社はインスタグラムに、空港のセキュリティトレイに透明な液体袋(ランチドレッシングの小袋入り)が置かれているAI生成画像を投稿した。その袋にはランチドレッシングのボトルを模したラゲージタグが付いており、「TSA Compliant Ranch(TSA適合ランチ)」という旅行用キットを開発中であると発表した。投稿のキャプションには「お土産を持ち帰る人もいる。アメリカ最愛のドレッシングを持ち帰る人もいる」と記されていたとロサンゼルス・タイムズは伝えている。詳細については後日発表するとしており、現時点では正式な商品化の告知にとどまっている。

PRWeekは、このキャンペーンがクラフトとPR会社のゼノ・グループが協力して立ち上げた、機知に富んだ(cheeky)ものだったと報じている。

ランチはアメリカ人の国民的調味料

そもそもなぜ外国人観光客がランチドレッシングにこれほど熱狂したのか。その背景として、米国での人気の高さがある。スクリップス・ニュースが引用したYouGovの調査によると、ランチドレッシングは過半数のアメリカ人が自宅に常備している唯一のサラダドレッシングだという。同調査ではイタリアンドレッシングを自宅に持つアメリカ人は39%にとどまっており、調味料全体ではケチャップ、ピーナッツバター、マヨネーズ、マスタード、ジャムやはちみつ、BBQソースに次ぐ普及率だとされている。

W杯という世界的スポーツイベントが米国で開催されたことで、世界各国のファンがランチドレッシングを初めて口にする機会が生まれた。ロサンゼルス・タイムズによると、その体験を動画でシェアするSNS投稿が相次ぎ、ランチドレッシングはW杯期間中に国際的な注目を集めることとなった。

情報ソース一覧

PR広報戦略SNSマーケティングワールドカップ

記事内容に関するお問い合わせ・フィードバックはこちらからお寄せください。