30万人に戦略を届ける——ペプシコが実践する社内広報の3つの仕組み

How PepsiCo Delivers Strategy to 300K Employees: 3 Internal Comms Models

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30万人に戦略を届ける——ペプシコが実践する社内広報の3つの仕組み
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ポイント

  • ペプシコが30万人超の従業員へ経営戦略を届ける課題に直面
  • 同社は「動画」「卓越センター」「ニュースレター」の3つの型を開拓
  • ロゴ刷新と連動し、戦略理解促進と組織横断的な仕組みを構築

米国の広報・コミュニケーション業界向け専門メディアRagan.comが、2026年6月23日公開の記事で報じた。食品・飲料大手のPepsiCoが抱える「30万人超の従業員に経営戦略をどう伝えるか」という課題に対し、同社グローバル従業員コミュニケーション担当バイスプレジデントのRebekah Metts-Childers(レベッカ・メッツ・チルダーズ)氏が、社内広報の具体的な取り組みを公開した。

PepsiCoは世界30万人以上の従業員を擁し、ペプシ、ゲータレード、チートス、ドリトスをはじめとする500以上のブランドを傘下に持つ巨大な食品・飲料企業だという。同記事によると、近年は事業運営の集約・シンプル化を進める一方で、社内調査から「会社が何をしているのか、なぜそうしているのか」についての情報を求める声が従業員の間で高まっていることが明らかになったという。

こうした背景のもと、同社のコーポレートロゴは昨年(2025年)、2001年以来初めて刷新された。プレスリリースには「25年の時を経て、PepsiCoのコーポレート・ビジュアルアイデンティティは、トレンドを追うためではなく、根本的に進化した会社を反映するためにリセットする時期を迎えた」と記されたという。このロゴ刷新は、単なるデザインのアップデートではなく、戦略的な転換を社内外に示すシグナルとして位置づけられたとRagan.comは伝えている。

動画シリーズ「Food for Thought」

社員からの戦略情報への需要に応えるため、PepsiCoの社内広報チームが立ち上げたのが、毎月配信の動画シリーズ「Food for Thought(フード・フォー・ソート)」だという。同シリーズでは、同社グローバルコミュニケーション責任者のChris Manzini(クリス・マンジーニ)氏が、各部門の幹部と1対1の対談形式で、事業の特定のテーマについて話し合う。最近のエピソードでは、マンジーニ氏がラテンアメリカ事業の責任者と対談し、その地域特有の市場の特性について議論した。撮影映像では、2人がその地域向けにつくられた同社の独自製品を実際に食べながら話す様子が収められているという。

メッツ・チルダーズ氏は「シリーズの2つの目的は、会社の将来に対する自信を高めることと、戦略の要素や達成方法について従業員の理解を促すことだ」と述べたという。同氏によれば、社内サーベイでは、このシリーズが従業員の間でPepsiCoの方針に対する明確な理解と、方向性への自信の向上につながっていることが示されているという。

「卓越センター」による組織横断の仕組み化

2つ目の取り組みとして、Ragan.comはマンジーニ氏の管轄下に置かれた「卓越センター(Centers of Excellence)」の設置を紹介している。メッツ・チルダーズ氏によると、これは複数の機能にまたがる共通の測定フレームワークを開発する専門チームであり、インサイト、ソーシャルメディア、従業員コミュニケーションといった領域を担当するという。「ベストプラクティスの整備、共有テンプレートや共通アプローチの策定、ガバナンスや指針の作成を担っている」とメッツ・チルダーズ氏は説明した。

同社のコミュニケーション部門には6つの統合型卓越センターが設置されており、そのうちの1つがグローバル従業員コミュニケーションに特化し、各地域から180人以上の従業員コミュニケーション担当者が集まっているという。この再編により、異なるチームが互いに重複したり矛盾したりする業務を抱える問題が解消されたとRagan.comは伝えている。また、社内広報の専任担当者がいない地域の従業員も、他の地域と同等の質のリソースにアクセスできるようになったという。

開封率100%のニュースレター「SMT Insider」

3つ目の取り組みは、2025年に開始した幹部向け内部ニュースレター「SMT Insider」だという。SMTとはSenior Management Team(上級経営チーム)の略で、会社のトップ200人のリーダーに月1回配信されているという。メッツ・チルダーズ氏によると、このニュースレターの開封率は100%に達しており、こうしたリソースへの高いニーズを示しているという。

「決算に関するスライドや、持ち帰って使えるマテリアルを提供している。なぜなら幹部はカスケード(情報伝達の連鎖)戦略において非常に重要な役割を担っているからだ」とメッツ・チルダーズ氏は説明した。SMT Insiderの成功を受け、社内広報チームは特定のリーダーに対して個別のメールを複数送る方法から脱却し、対象読者が確実に読んでいるニュースレター1本に情報を集約する形に移行したという。「人は自分のマネージャーの話をよく聞き、会議にも参加する。だからマネージャーはメッセージを強化する力を持っている」とメッツ・チルダーズ氏は述べたという。

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