「スポーツの名門」を超えろ:乱立サイトを束ねる1つのストーリーハブが組織ブランドを変えた手法

Newsroom-style PR for brand building at Ohio State University Wexner Medical Center

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「スポーツの名門」を超えろ:乱立サイトを束ねる1つのストーリーハブが組織ブランドを変えた手法
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ポイント

  • Ragan Communicationsは、オハイオ州立大学の広報手法を報じた
  • スキップ・ヒドレイ氏は医療・研究のブランド力向上を目指した
  • 彼は人間中心の長文記事(1200~1600文字)を公開した

企業広報・PR専門メディアのRagan Communicationsは、米国オハイオ州立大学ウェクスナー・メディカル・センターの元最高コミュニケーション・マーケティング責任者が実践したブランドストーリーテリングの手法を、2026年5月20日公開の記事で報じた。

アメフトの影を超えるために

オハイオ州立大学(The Ohio State University)は、アメリカンフットボールの名門として全米に知られる。秋になれば赤いユニフォームを身にまとったファンがスタジアムを埋め尽くす光景が、多くの人の同大学に対するイメージの大部分を占めているという。

そのイメージを塗り替えるという難題に取り組んだのが、スキップ・ヒドレイ(Skip Hidlay)氏だ。同氏はオハイオ州立大学ウェクスナー・メディカル・センター(Ohio State University Wexner Medical Center)の元最高コミュニケーション・マーケティング責任者であり、現在はW. Clair Communicationsのマネージング・プリンシパルを務めているという。同氏はウェクスナー・メディカル・センターのウェブサイト群のブランド刷新プロジェクトを担うよう命じられた際、オハイオ州立という名前が「スポーツの実績」だけでなく、科学研究・先進的な医療・教育においても認知されるよう再構築する必要があると感じたと、Ragan Communicationsの取材に対して述べたという。

ヒドレイ氏が直面した課題は単純ではなかった。多くの利害関係者がそれぞれ異なる優先事項を持つ複雑な医療システムの中で、一貫したストーリーを語ることは極めて困難だったという。解決策は朝のランニング中にひらめいたと同氏は語っている。「これらのウェブサイトをまとめようとするのではなく、それらの上位に位置するストーリーテリング専用のウェブサイトを作ればいいのではないか」とヒドレイ氏は考えたという。既存のサイトを置き換えるのではなく、それらと連携しながら、ブランド構築・ブランドの評判強化・オーディエンスとのエンゲージメントに特化した「集中型ストーリーテリングエンジン」として機能させるという発想だった。

広報担当者をジャーナリストとして機能させる

ヒドレイ氏がこのプロジェクトで最も重要視したのは、チームメンバーに「編集者としての感覚と判断力」を持たせることだったという。「ライター、編集者、ストーリーテラーを揃え、彼らの仕事は魅力的なストーリーを探し出し、読者が本当に関心を持つ形で伝えることだった。まるでヘルスケアブランドのニュースルームを運営しているようだった」とヒドレイ氏は述べたという。

重要なのは、広報担当者が幹部から「こういうリリースを出してほしい」と言われるのを待つのではなく、医師・研究者・患者から自らネタを発掘する姿勢だったとしている。「研究の優先課題や臨床ケアの優先課題を見て、そこにどんなストーリーがあるかを問い続けた。該当する医師・研究者・患者を特定し、ジャーナリストと同じように取材し、アイデアを膨らませ、ストーリーを組み立てていった」と同氏は語ったという。

ヒドレイ氏はストーリーテリングにおける最大の失敗として、「ストーリーが向こうからやってくるのを待つこと」を挙げている。「すべてのブランドには優れたストーリーが眠っている。しかしそれを見つけるには、記者や書き手と同じように動かなければならない。自分自身がSNSフィードで読みたいと思えるようなストーリーを、好奇心と起業家精神を持って探しに行くべきだ」と同氏は訴えたという。

1200〜1600字の長文記事を臆せず公開

ヒドレイ氏がウェクスナー・メディカル・センターのブランドを際立たせるために重点を置いたのは、機関的な告知をそのまま伝えるのではなく、医師・研究者・患者を主役にした「人間中心のストーリーテリング」だったという。「ニューヨーカー誌のような深いプロフィール記事や特集ストーリーを書いた。長文を恐れず、1200〜1600語(日本語換算で約1200〜1600文字相当)の記事を、多くの写真・動画・没入感のある要素とともに定期的に公開していた」と同氏は述べたという。

組織内の「人」をコンテンツの主役に据える際にどんな題材を探すべきかについて、ヒドレイ氏は以下の4つの視点を示している。水面下で難しい問題を解決している社員、測定可能な成果を生んでいる部門横断のパートナーシップ、日常業務の中に企業の価値観が現れている瞬間、そして複雑な仕事を人間のストーリーに落とし込める専門家、の4点だという。

「優れたストーリーが本当に人の心を打つものであれば、読者はそのストーリーのために時間を割いてくれると信じていた。すべての優れたストーリーの中心には、必ず人間がいる。人間的な要素を見つけ、細部を掘り下げ、人が本当に関心を持てるストーリーを語ってほしい」とヒドレイ氏は語ったという。

なお、同氏はこれらの知見を2026年6月にRagan Communicationsが開催する「ブランドストーリーテリング認定コース」で共有する予定だとしている。

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