10代のSNS利用率5割超の日本で、マーケターは「プラットフォーム規制時代」にどう備えるか

Pinterest CEO Calls for Under-16 SNS Ban, Admits Industry Self-Regulation Failed

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10代のSNS利用率5割超の日本で、マーケターは「プラットフォーム規制時代」にどう備えるか
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ポイント

  • Pinterest CEOが16歳未満のSNS全面禁止を各国政府に要求した
  • 彼は業界の自主規制が「失敗した」と公に認め、規制支持を表明した
  • この異例の主張は2026年3月23日に報じられ、業界に波紋を呼んでいる

米国のPR・マーケティング業界専門メディア「PR Daily」は、画像共有プラットフォームのPinterest(ピンタレスト)のCEOが16歳未満のSNS利用禁止を政府に求める論説を発表したと、2026年3月23日公開の記事で報じた。

テックCEOが業界の「自主規制の失敗」を認める

米国発のビジュアル発見プラットフォームPinterest(2010年創業、月間アクティブユーザー5億人超、2024年の広告収益約30億6000万ドル=約4590億円 ※1ドル150円換算)のCEO、ビル・レディ氏は、2026年3月19日付けで米国の有力ニュース週刊誌「Time誌」(1923年創刊)に論説を寄稿し、16歳未満の子どもによるSNS利用を各国政府が法律で禁止すべきだと主張した。Time誌の原文によれば、レディ氏は論説の中で「業界は長年にわたってこれらの害を軽減する機会があったにもかかわらず、繰り返し失敗してきた」と述べており、プラットフォーム企業による自主規制の限界を自ら公言した形だとPR Dailyは報じている。現役のテック大手CEOがここまで明確に業界全体の失敗を認め、政府規制を積極的に支持するのは極めて異例だとされており、業界内に大きな波紋を呼んでいるとPR Dailyは伝えている。

オーストラリアの「16歳未満禁止法」を世界モデルに位置づけ

PR Dailyによれば、レディ氏が論説の中で手本として挙げたのがオーストラリアが世界に先駆けて成立させた法律だという。同メディアの報道によると、この法律は16歳未満のソーシャルメディア利用を禁止するもので、責任の所在を子ども本人ではなくプラットフォーム企業と保護者に置き、違反したプラットフォームには高額の罰金を科す内容となっている。レディ氏はこのオーストラリアの規制モデルを「世界各国が模倣すべき先例」と位置づけたとPR Dailyは伝えている。

同メディアは背景として、SNS利用と若者のメンタルヘルス悪化の関連が世界的に問題視されてきた流れがあると報じている。ContentGripによれば、米国では「子どものオンライン安全法(KOSA)」と呼ばれる連邦法案が議会で審議されており、未成年者に有害なコンテンツを推薦するアルゴリズムの規制やプラットフォームへの安全設計義務などが盛り込まれているという。また同メディアは、欧州では「EUデジタルサービス法(DSA)」が2024年に全面施行されており、大規模プラットフォームに未成年者への有害コンテンツ対策と透明性報告を義務付け、違反時には全世界売上の最大6%の罰金を課す規定が設けられていると報じている。

Pinterestは「安全性」を競合との差別化軸に

PR Dailyによれば、Pinterestは論説発表以前から、未成年者保護の取り組みで独自の立場を打ち出してきた。同社は16歳未満のアカウントをデフォルトで非公開とし、見知らぬユーザーからのメッセージ・いいね・コメントを無効化する安全設計をすでに実施しているという。こうした取り組みにもかかわらず、Pinterestのユーザー全体に占めるZ世代(Gen Z)の割合は50%を超えており、若年層から支持を得ていることが示されているとPR Dailyは報じている。

2022年にCEOに就任したレディ氏は、就任前にGoogleのコマース担当副社長やPayPalのCOOを歴任した決済・テック業界のベテランだとPR Dailyは紹介している。同氏は就任以降、InstagramやTikTokのようにアルゴリズムによるエンゲージメント最大化を優先するプラットフォームとの差別化として、未成年者保護を経営の中核に据えてきたと同メディアは伝えている。Pinterestの時価総額は約250億ドル(約3兆7500億円 ※1ドル150円換算)とPR Dailyは報じている。

広告市場への影響という観点では、未成年向け広告の規制強化が進めば、ブランド各社が安全性基準の高いプラットフォームへ広告予算をシフトする動きが出るとPR Dailyは指摘している。同メディアはさらに、今回のようなテックCEOによる規制支持の表明が、KOSAやDSAに基づく未成年者保護強化の議論を加速させる可能性があるとも指摘しており、Pinterestのように安全性で信頼を獲得したプラットフォームが競争上の優位を持つ一方、エンゲージメント最大化を優先してきたInstagramやTikTokは法的・財務的リスクに直面する構図となっていると指摘している。

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SNS規制Pinterest未成年保護広告市場

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