広報は売上に貢献すると84%が信じるのに仕組み化はわずか6%という構造問題

PR's New Role: Driving Revenue in the AI Era - Global Survey of 858 Marketers

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広報は売上に貢献すると84%が信じるのに仕組み化はわずか6%という構造問題
画像: プレスリリースより

ポイント

  • 広報は売上を動かす主役へ変化したことが、858人調査で判明
  • AI時代、広報は市場投入戦略で重要と70%が回答
  • 営業支援への統合は6.1%に留まり課題残る

ヘルスケア分野のマーケティング支援企業であるOutcomes Rocketは2026年5月11日、「2026 Benchmark on AI, Visibility & Revenue(AI・可視性・収益に関する2026年グローバルベンチマーク報告書)」をプレスリリースとして発表した。同報告書は2026年3月に858人のマーケティング・広報担当者を対象に実施したグローバル調査に基づくものだと同社は発表している。

調査では、業種として専門サービス、SaaS・テクノロジー、教育、eコマース、金融サービス、ヘルスケアが含まれており、企業規模やシニアリティ(職位の高さ)の幅広い層から回答を得たと同社は説明している。

広報が「支援機能」から「収益の主軸」へ

報告書の核心的な発見は、広報の組織内での位置づけが根本的に変わったという点だという。10社中7社(70%)が広報を市場投入戦略(Go-to-market)において重要な役割を果たすと回答し、約半数(48.7%)が広報とマーケティング・営業部門を完全に統合済みだと答えたという。

この変化の主な触媒として同社が挙げるのが、生成AI検索の台頭だ。回答者の63.5%が「AI駆動型検索の台頭が既に自社の広報戦略に影響を与えた」と回答し、73%が「今後2年以内に広報はさらに戦略的な役割を担うようになる」と予測しているという。

Outcomes RocketのCEO兼創業者であるサウル・マルケス(Saul Marquez)氏は、報告書の発表にあたり次のようにコメントしている。「広報は、権威が可視性の通貨となる新たな時代に突入した。AIがブランドの発見・評価方法をますます形成するなかで、広報はもはや認知を生み出すだけの活動ではない。AIが最も重要視する情報源において、信頼・信用・影響力を構築することが本質となった。勝利する組織とは、広報を単なるコミュニケーションの手段としてではなく、収益を生み出す機能として扱う組織だ」

AEOという新戦略概念と実行力の大きな落差

報告書が強調する概念の一つが「AEOシグナル」だ。AEOとはAuthority(権威)・Expertise(専門性)・Trustworthiness(信頼性)の頭文字を取ったものであり、AIシステムが情報を選定・検証する際に使う評価基準を指すと同社は説明している。組織はこのAEOシグナルを強化するために広報を活用しようとしているが、AEOを戦略的優先事項として明確に定義している組織はわずか21.8%にとどまっており、認識と実行の間に大きな隔たりがあるという。

現在取り組んでいる広報戦術を見ると、メディアリレーション(66.7%)とブランド・評判管理(54.1%)が中心であるが、デジタルPR(52.7%)やコミュニティエンゲージメント(47.7%)も幅広く採用されているという。また、ソートリーダーシップコンテンツ(思想的権威性を示すコンテンツ制作)も41.9%が取り組んでおり、第三者による権威づけを狙う動きが広がっているとしている。

一方で課題も浮き彫りになった。広報の主要目的としてブランド認知を挙げる組織は66.3%と依然として多数派である一方、AI検索での表示やAI回答での引用を優先目標とする組織はわずか17.1%にとどまるという。

効果測定・AI活用ともに「整備不足」が深刻

効果測定の面では、半数の組織が依然として「メンション数」や「インプレッション数」といった従来型の指標に頼っており、11%超の組織は広報の効果を全く測定していないという。効果測定を阻む主な障壁として、予算制約(30.9%)、KPIの未定義(26.2%)、データの分断(21.3%)が挙げられているとしている。

さらに、広報活動で得た報道獲得(アーンドメディア)の活用にも課題があるとされる。報道獲得の実績を営業チームと共有している組織は13.1%のみで、広報インサイトを営業支援活動に組み込んでいる組織はわずか6.1%だという。報告書ではこの状況を「収益連携における明確な機会損失」と位置づけている。

AI活用については、多くの広報ワークフローにAIツールが導入されている一方、正式に文書化されたAI利用ポリシーを整備している組織は4社に1社にも満たない(21.4%)という。AI活用に関する主な懸念として、データプライバシー(40.1%)、精度・幻覚(ハルシネーション)リスク(37.9%)、ブランドボイスの真正性喪失(29.2%)が挙げられているとしている。

これらの実行面の課題があるにもかかわらず、方向性に関するコンセンサスは明確だという。回答者の84.1%が「今後2年以内に広報は営業支援とビジネス成果においてより大きな役割を果たすようになる」と信じていると報告書は結論づけている。

情報ソース一覧

広報AIマーケティング調査レポート

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