2300万再生の"体臭クレーム動画"を翌年の公式スポンサー契約に変えたダヴの逆転戦略
Reverse Thinking: Viral Video to Official Sponsor at Coachella Beauty Marketing
ポイント
- 米PRWeek誌がコーチェラでのブランド事例を報道した
- 2025年TikTok動画2300万再生がダヴの翌年公式スポンサーに
- ロード、ニュートロジーナも参加
PR業界専門誌PRWeekは、世界最大級の音楽フェスティバル「コーチェラ」(Coachella)の会場で展開された複数ブランドのアクティベーション事例を報じた。
コーチェラは米国カリフォルニア州インディオで開催される音楽・アートの祭典で、2週間の開催期間を通じて25万人以上の来場者が集まると予測されている。記事によると、2026年の第1週目の週末には、音楽ステージでの演出と並行して、複数のブランドがフェスティバル会場内外で大規模な体験型マーケティングを展開したとしている。
TikTokの「臭い告発動画」が生んだ公式スポンサー誕生
今回のアクティベーションで最も注目を集めた背景として、PRWeekは2025年のコーチェラで起きたTikTok上の出来事を紹介している。TikTokクリエイターのキャサリン・ガント(Catherine Gant)氏が「アーティストパスを持つ非インフルエンサーとして言わせてほしいのですが、有名インフルエンサーの中には体臭がひどい人がいます。デオドラント会社に来年スポンサーをお願いしたい」と投稿したところ、この動画が2,300万回再生・320万件のいいねを獲得したという。
この動画に着目したのが、デオドラントブランド「Dove(ダヴ)」のマーケティングチームだったとPRWeekは伝えている。ダヴは2026年のコーチェラに際し、コーチェラの開催地であるインディオ市の「公式デオドラントスポンサー」となることを決定。フェスティバルの最寄り空港であるパームスプリングス国際空港に実物大のダヴ デオドラントスプレーボトルを設置し、「ココナッツバニラデオドラント」と「クール エッセンシャルズ アドバンスドケアスティック」の2製品を来場者に無料サンプル配布するという施策を展開したとしている。さらにインディオ市内に複数の「サンプリングストップ」を設け、来場者が会場内外で製品を手に取れる仕組みを整えたと報じた。
ヘイリー・ビーバー発の美容ブランドが「ビーバー熱」を最大活用
モデル・インフルエンサーのヘイリー・ビーバーが創業した美容ブランド「Rhode(ロード)」は、コーチェラ2026の第1週目にわたって複数のアクティベーションを展開したとPRWeekは伝えている。ロードはPRWeekの記事内で「10億ドル規模の美容ブランド」と紹介されている。
今回の目玉となったのは、コーチェラのヘッドライナーとして出演したジャスティン・ビーバーとのコラボレーションだという。「Rhode X The Biebers」と名付けられたコレクションには、アイパッチ、ニキビパッチ、そして「キャラメライズドバナナ リップペプチドトリートメント」が含まれ、ジャスティン・ビーバー自身がデザインに関与したとしている。会場内には「Rhode World」と銘打ったアクティベーションゾーンが設置され、風船割りゲーム、ロードの製品が入ったクレーンゲーム、ビューティーステーションなどが来場者を出迎えたという。
また、ロードはケンダル・ジェンナーが手がけるテキーラブランド「818テキーラ」とも提携し、フードトラックで「キャラメライズドバナナ カラヒージョ」というドリンクを提供。カップにリップトリートメントを付けて配布するという演出も行ったとPRWeekは報じた。なお、ロードと818テキーラの提携は2025年のコーチェラでも実施されていたという。
日焼け止めブランドは空港から会場まで来場者の動線を丸ごと押さえた
スキンケアブランドの「Neutrogena(ニュートロジーナ)」は、コーチェラの公式サンケアスポンサーとして2026年の会場に参加したとPRWeekは報じている。ニュートロジーナはダヴと同様にパームスプリングス国際空港でのサンプリングブースを設けたほか、フェスティバルの会場内・キャンプ場・会場周辺のスポットにわたって、来場者との接点を持つ施策を展開したという。
同ブランドによると、2週間の開催期間全体を通じて「ウルトラシアー インビジブルジェル SPF40」を14万5,000個配布するほか、「ビーチディフェンス SPF70」を250ガロン以上提供する計画だとしている。さらにニュートロジーナは、合計フォロワー数が1億1,400万人を超える31名のクリエイターをコーチェラに招いたとPRWeekは伝えた。