広報担当者の52%が直面するROI証明の壁、効果測定で日本が国際標準に遅れる構造的理由

ROI Proof: PR Industry's Biggest Hurdle, Global Survey of 300 Reveals Reality

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広報担当者の52%が直面するROI証明の壁、効果測定で日本が国際標準に遅れる構造的理由
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ポイント

  • IPRがOnclusive調査でPR業界の課題を報告
  • ROI証明が最大の壁で、52%が最重要視した
  • ブランド構築が最優先

米国フロリダ州に本拠を置くPR業界の非営利研究機関であるInstitute for PR(IPR)は、世界のPR・広報業界の主要課題と優先事項をまとめたレポートを2026年3月24日公開の記事で報じた。このレポートは、PR・コミュニケーション・マーケティングチーム向けにメディアモニタリング・効果測定・分析サービスを提供するグローバルなメディアインテリジェンス企業Onclusive(米国本拠)が実施した調査に基づいており、2026年における広報・コミュニケーション業界の実態を詳細に描き出している。

ROI証明が最大の壁に

Onclusiveが2025年6月から7月にかけて実施した調査は、アジア・欧州・中南米・米国など世界8市場の300人のPR・コミュニケーション・マーケティング専門家と、50人超の業界リーダーへのインタビューを対象としたものだという。調査結果によると、「インプレッション数などの虚栄指標を超えたROI(投資対効果)の証明」が業界全体で最大の課題として浮かび上がった。具体的には、社内(インハウス)の広報担当者の52%、PR会社・広報代理店側の担当者の44%が、これを最も重要な課題と回答したという。

さらに、「PR活動を売上・事業成長に直接結びつけること」も大きな課題として挙げられており、社内担当者の51%、代理店担当者の53%がこの点を指摘したとしている。Onclusiveは、PR業界全体が「活動量ベース」の評価から「事業成果・貢献ベース」の評価へと転換を迫られているフェーズに入っているとしている。

ブランド構築が最優先事項に

一方、2026年の最優先事項としては「ブランド構築・認知度向上」が最多となったという。社内担当者の50%、代理店担当者の58%がこれを選択したとしている。Onclusiveは、ジャーナリスト数の減少やSNSアルゴリズムの変化によってメディア露出の獲得難易度が上昇していることを背景として挙げており、代理店担当者の約50%がアルゴリズム変化による情報の視認性低下を懸念しているとも報じている。こうした環境変化に対応するため、報道獲得に頼るだけでなく、ブランドそのものの強化を優先する姿勢が業界共通の戦略として定着しつつあるとしている。

AIは「代替」より「補完」ツール

今回の調査では、AI(人工知能)に対する業界の現実的な見方も明らかになったという。回答者の40〜42%が「AIは業務を代替するのではなく、補完するものだ」と捉えており、「AIが業界に破壊的変化をもたらす」と見る層の28%を大きく上回ったとしている。Onclusiveは、AIが劇的な職種変革をもたらすというより、業務効率化のツールとして実用的に活用される「安定化要因」として位置づけられており、業界の現実的なAI観が今回の調査で浮き彫りになったと分析している。

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広報ROIAIブランド構築

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