約17億円の出資が示す、広告代理店とクライアントが「共同経営者」になる時代の到来

The Era of Clients as Investors: Why a Digital Marketing Firm Raised $11.8 Million

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約17億円の出資が示す、広告代理店とクライアントが「共同経営者」になる時代の到来
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ポイント

  • MoburstはChrysalis Holdingsから1180万ドルの出資を受けた
  • クライアントが出資者となる新しいビジネス構造だ
  • MoburstはAI技術投資とM&Aで事業を拡大、テクノロジー企業へ転換する

広告・マーケティング業界専門メディアのAdweekは、デジタルマーケティングエージェンシーのMoburstが、投資会社のChrysalis Holdingsから1,180万ドル(約17億7,000万円 ※1ドル150円換算)の出資を受けたと報じた。今回の取引は単純な資金調達にとどまらず、Chrysalis Holdingsがエージェンシーの株式持分を取得するという点で、業界の従来型の発注・受託関係を超えた新しいビジネス構造として注目を集めているという。

出資の目的と事業拡大の方向性

Moburstの創業者兼CEOのギラッド・ベチャール氏は、今回の出資について「ビジネスにとって大きな前進だ」とAdweekに語ったという。同氏は調達した資金の用途について、「迅速かつ積極的なM&A、AI技術への投資、そしてスピードを大幅に上げるためのリソース強化」に充てると述べたとしている。

Moburstは現在、AIプロダクトやソリューションの開発に専念する22名のチームを社内に抱えているという。ベチャール氏はこの体制について「純粋なエージェンシービジネスではなく、テクノロジー事業への転換だ。テクノロジーは資本集約型であるため、従来のエージェンシーサービスとは異なる投資モデルが必要になる」と説明したとAdweekは報じた。

NewDay USAとの関係深化

Chrysalis Holdingsのポートフォリオ企業には、退役軍人・現役軍人を対象とした住宅ローン会社のNewDay USAが含まれており、MoburstはNewDay USAの代理店として2023年から継続的に関係を築いてきたという。Adweekによれば、Moburstはこれまでにパフォーマンスマーケティング、SEO、広報支援、ソーシャルメディア、クリエイティブ、ポッドキャスト、ウェブ開発にわたるサービスを提供し、NewDay USAのウェブサイトおよびキャリアポータルの立ち上げにも携わったとしている。

今回の出資を機に、両社の協力関係はさらに拡張される見込みだという。具体的には、退役軍人・現役軍人が頭金なしで住宅購入できる支援プログラム「NewDay Home」を含む、NewDay USAのAI活用推進プロジェクト全般にMoburstが関わるとしている。また、MoburstがNewDay USAに対して、AI特化の社内イノベーション部門「Growth Labs」へのアクセスも提供するという。Growth Labsは新たなAIマーケティング戦略の開発・検証を担う部門だとAdweekは説明している。

ベチャール氏はNewDay USAとの関係について「ニーズが増え続けたことでパートナーシップが成長してきた。今やAIの分野では、数カ月ごとに新たな提案を携えてオフィスを訪問している」と述べたとしている。

「クライアント=投資家」という独自モデル

Adweekによれば、クライアントをオーナーシップ構造に組み込むこと自体は、Moburstにとって初めての試みではないという。ベチャール氏は、同社の初期投資家の大多数がスタートアップのクライアントであったと明かしており、この戦略が同社のテルアビブを拠点とした米国市場への拡大を資金面で支えてきたとしている。

Moburstは現在、Microsoft Copilotを含む約150社のクライアントと取引しており、過去数年間でAI・デジタルマーケティング・成長支援サービスの能力拡充を目的に5社を買収してきたという。ベチャール氏はChrysalis Holdingsとの取引の性質を「新興トレンドの表れ」と捉えており、「マーケティング業界の大きな変革を背景に、エージェンシーは今後、クライアントとより深い事業的・財務的な一体化へと引き込まれていくだろう」と見通しを示したとAdweekは報じた。

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デジタルマーケティングAI資金調達クライアント関係

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