370億ドルのインフルエンサー市場に「資格制度」が登場、起用基準はどう変わるか

US launches influencer certification for transparency in $37B market

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370億ドルのインフルエンサー市場に「資格制度」が登場、起用基準はどう変わるか
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ポイント

  • 米国でインフルエンサー認定制度が始動
  • 370億ドル市場の透明性向上と消費者の信頼確保が目的
  • 認定クリエイターはブランドから優先的に起用される

370億ドル市場に「資格制度」が誕生

米国の産業自主規制の拠点であるBBBナショナルプログラムズの傘下機関として設立された「インスティテュート・フォー・リスポンシブル・インフルエンス(Institute for Responsible Influence、以下IRI)」は、2026年4月13日、「レスポンシブル・インフルエンス・サーティフィケーション・プログラム(Responsible Influence Certification Program)」の開始を発表した。IRIは、米国のクリエイター経済における透明性・説明責任・消費者信頼の向上を専門に担う機関だとしている。

このプログラムは、クリエイター(インフルエンサー)が広告表示に関する法律・業界基準を正しく理解・遵守するための教育と資格付与を目的としている。プログラムの内容は90分間のビデオ形式のインタラクティブなカリキュラムで構成され、米国連邦取引委員会(FTC)のエンドースメントガイドやその他政府の要件、業界の広告基準、そしてブランドとの責任ある契約の結び方などをカバーするという。カリキュラムを修了し、修了試験に合格したクリエイターには「IRIサーティフィケーション・シール(IRI認定シール)」が付与される。

TikTokや4Asなど幅広い業界団体・企業が支持を表明

このプログラムを支持している企業・団体は多岐にわたる。TikTok、米国広告代理店協会の4As(American Association of Advertising Agencies)、全米広告主協会のANA(Association of National Advertisers)、米国広告連盟のAAF(American Advertising Federation)、デジタル広告の標準規格策定団体IAB(Interactive Advertising Bureau)、独立系ビューティブランドの業界団体IBA(Independent Beauty Association)、「#paid」、「Cohley」、「Brand Networks」、「Health Union」などのほか、アドバイザリーカウンシルおよびサポーターには「Billion Dollar Boy」「Coterie」「Creators Guild of America」「Harry's」「International Council for Advertising Self-Regulation」「Linqia」「Mammoth Brands」「Moroch」「SuperAwesome」「Uncommon Creative Studio」も名を連ねており、TikTokや4Asなど、幅広い業界団体や企業が支持を表明している。

TikTokのブランドセーフティ担当グローバル責任者であるフランシス・ストーンズ氏は「IRIのトレーニングと認定プログラムのローンチは、業界が責任ある透明性の高いクリエイターマーケティングにコミットしていることを示している。IRIのトレーニングを修了したクリエイターは、広告基準を理解していることをブランドに示すことができ、ブランドと消費者の双方にとってより安全で健全な広告エコシステムを支えることになる」と述べたという。

消費者の信頼低下が制度化の背景に

このプログラムが生まれた背景には、インフルエンサーマーケティング市場の急成長と、それに追いついていない消費者の信頼という深刻な乖離がある。IRIの発表によると、現在米国のマーケターの約86%が報酬を支払うクリエイターと協働しており、市場規模は370億ドルに達し、2,700万人以上のクリエイターが消費者の購買行動に影響を与えているという。

一方で消費者の信頼は追いついていない。クリエイターの推薦をもとに購買を行った消費者のうち、そのコンテンツを「完全に信頼している」と回答したのはわずか5%にとどまるという。また、71%の消費者が「スポンサー表示が明確であれば信頼度が上がる」と答える一方で、70%が「スポンサーシップが隠されていると騙された気持ちになる」と回答しているとしている。

認定を取得したクリエイターは、IRI認定シールが付与されるほか、ブランドが検索・活用できる公式の認定クリエイターデータベースにも掲載されるという。BBBナショナルプログラムズの社長兼CEOであるエリック・D・ライシン氏は「認定クリエイターは、誠実さ・説明責任・透明性という最高水準のコンテンツ制作への職業的なコミットメントを、ブランドと消費者に示すことができる」と述べたとしている。

IRIのプログラムリードを務めるジェニファー・サントス氏は「私たちのプログラムはクリエイター経済の基準を引き上げる。クリエイターを支援し、ブランドのリスクを軽減し、最終的には消費者の信頼を獲得するための枠組みを形成するために、一流ブランドや代理店、そして業界団体からなる優れたアドバイザリーカウンシルとともに取り組めることを光栄に思う」と述べたという。

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インフルエンサー認定制度米国マーケティング

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