AI回答の45%に重大な問題、広報チームが今すぐ取り組むべき5つの対応策
45% Probability of AI Misrepresenting Your Company: The Reality and PR Actions
ポイント
- AIアシスタントは企業情報に不正確な回答を返すリスクがあります
- 3,000件超のAI回答の45%に重大な問題が見つかっています
- 広報担当者はAIの引用傾向を把握し対策を講じるべきです
広報・コミュニケーション業界向けの米国専門メディアPRNEWSは、AIアシスタントが企業について不正確・不完全な情報を提供するリスクと、広報担当者が取るべき具体的な対策を報じた。
記事を執筆したのは、体験型エンターテインメント企業Meow Wolfで3年間にわたり広報担当副社長を務めたカティ・マーフィー氏だ。同氏は現在、KM Communicationsのプリンシパル(代表)を務めており、シカゴ美術館(アート・インスティテュート・オブ・シカゴ)でパブリックアフェアーズ担当エグゼクティブ・ディレクターとしても経験を積んだ人物だという。
AI回答の45%に重大な問題
マーフィー氏が問題提起の根拠として挙げたのが、欧州放送連合(EBU)とBBC(英国放送協会)による共同調査だ。両機関が3,000件超のAI生成ニュース回答を評価したところ、45%に少なくとも1つの重大な問題が含まれていたという。
マーフィー氏はこの数字を受け、「誰かがホテルや商品、週末のおでかけ先をAIアシスタントに尋ねたとき、AIはオンライン上で公開・リンク・議論されてきた情報を組み合わせて回答する。ほとんどの企業では、AIが何と答えるかを誰も決めていない」と指摘している。
評判の形成自体は以前からこのような仕組みで動いていた。自社の発信が物語を提示し、報道がそれを補強し、コミュニティがそれを検証する。しかしAIの登場によって変わったのは、これら3つの情報源が今やAIシステムによって一つの回答へと統合され、その大部分の人々が元のソースを辿ることなく消費している点だとマーフィー氏はいう。
報道獲得がAI引用の84%を占める
記事の中でマーフィー氏が引用したデータは、AIにおける「報道獲得」の重要性を数字で裏付けている。PR・メディア管理プラットフォームのMuck Rackによる被引用リンクの分析によると、報道獲得(アーンドメディア)がAIの引用コンテンツ全体の84%を占めており、そのうちジャーナリズム(取材報道)が27%を構成しているという。
さらに、デジタルマーケティング分析ツールを提供するSemrushによるAI回答の分析では、ChatGPTの引用元の多くがGoogleの上位20件の検索結果に含まれないページであることが明らかになったとマーフィー氏は紹介している。つまり、検索エンジンでの順位とAIでの引用傾向は必ずしも一致しないという。
また、2026年3月にメディア・ニュースサイトAxiosが報じた内容によると、ニュースサイトへのGoogle検索経由の流入はChartbeat(コンテンツ分析サービス)の集計で前年比34%減少した一方、チャットボット経由のトラフィックはいまだ全体の1%未満にとどまっているという。マーフィー氏はこの現状について「機械が記事を読んで要約する頻度は、消費者がリンクをクリックする頻度を上回っている」と述べている。
広報チームが今すぐ取れる5つの対応
マーフィー氏はMeow Wolfでの実務経験をもとに、広報チームが取り組むべき5つの対応策を提示している。
第1に「AI上での自社の表現を、報道カバレッジ監査と同様に定期的に確認する」ことだ。主要なAIシステムに対し、自社のターゲット層が実際に使う言葉で質問を入力し、編集なしの回答をそのまま経営層に提示する。意図していたストーリーとAIの出す回答とのギャップを把握することで、社内での議論が動きやすくなるという。
第2は「報道獲得の価値を掲載直後の読者数だけで測らない」こと。記事が公開されたあとも、AIシステムが参照する情報環境の一部として機能し続ける。自分たちのカテゴリに関するAI回答に繰り返し登場するメディアはどこか、その記事群がどのような議論と接続しているかを追うべきだとしている。
第3は「評判が形成されている場所にそもそも参加する」こと。SemrushのAI回答分析によるとRedditが最も多く引用されるドメインのひとつであることから、匿名のブランドアカウントではなく個人として会話に参加することで、作り出せないタイプの信頼性が積み上がるという。
第4は「言及数ではなく引用数を計測する」こと。可視性と影響力はもはや同一ではない。AI生成の回答に繰り返し登場する媒体と記事を特定し、メディア戦略をそこに向けて調整することを推奨している。
そして第5が「編集の判断を人間が担い続ける」こと。マーフィー氏自身が「初期のChatGPT補助で書いた原稿を後で読み返してゾッとした」と告白しており、AIが持ち込む文体的パターン、すなわち短い3語の列挙、「〜ではなく〜だ」という反転構文、重みを持たせるための断片的フレーズなどを取り除くため、すべての原稿に人間による声のチェックが必要だと述べている。
情報ソース一覧
- Meow Wolfの元広報担当副社長:AIがあなたの物語を語っている。それは正しいのか? Meow Wolf's Former VP of Comms: AI Is Telling Your Story. Is It Getting It Right? www.prnewsonline.com/meow-wolf-ai-answers
- #AI #コミュニケーション #ストーリーテリング | Toby G. Wong, NACD.DC, CPACC, ADACC #ai #communications #storytelling | Toby G. Wong, NACD.DC, CPACC, ADACC www.linkedin.com
- Meow WolfがMatthew Henickを最高経営責任者に任命 – Amusement Today Meow Wolf names Matthew Henick as chief executive officer – Amusement Today amusementtoday.com
- ホセ・トロサ | Meow Wolfアーティスト&貢献者 Jose Tolosa | Meow Wolf Artists & Contributors credits.meowwolf.com/people/jose-tolosa/
- Meow Wolfの新CEOはMatthew Henick、ロサンゼルス進出を控える Meow Wolf New CEO Is Matthew Henick Ahead of Los Angeles Debut www.hollywoodreporter.com
- Meow Wolf インタラクティブ – Sarah Brin Meow Wolf Interactive – Sarah Brin sarahbrin.com/meow-wolf-interactive/
- 長期にわたる探索の後、Meow WolfがMatthew HenickをCEOに指名 | LinkedIn Meow Wolf taps Matthew Henick as CEO after a long search | LinkedIn www.linkedin.com
- ディディ・ベスラム | Meow Wolfアーティスト&貢献者 Didi Bethurum | Meow Wolf Artists & Contributors credits.meowwolf.com/people/didi-bethurum/
- Muraena.ai におけるMegan Ambroseのプロフィール Megan Ambrose's Profile on Muraena.ai muraena.ai/profile/megan_ambrose_c348ae17