全社会議を「全員参加の質疑応答」に変えたら230件の質問が集まった話

CVS Health Transforms Town Halls with Employee Q&A Focus

ソースに基づく報道記事 9件の情報源
全社会議を「全員参加の質疑応答」に変えたら230件の質問が集まった話
画像: AI生成(イメージ)

ポイント

  • CVS Healthは全社会議の形式を刷新し、従業員からの質問のみで構成
  • 会議を双方向体験に変え、経営陣が質問に直接答える形を採用した
  • 最大230件の質問を事前に収集し、動画コンテンツも継続的に活用している

米国のコミュニケーション・PR業界専門メディアのRaganは、米国の大手ヘルスケア企業CVS Healthの社内コミュニケーションチームがタウンホール(全社会議)の形式を抜本的に刷新した取り組みについて、2026年8月12日公開の記事で報じた。

CVS Healthは、薬局チェーン、薬剤給付管理、医療保険を傘下に持つ複合企業だ。その社内コミュニケーションを担うチームが長年試行錯誤を重ねた末にたどり着いたのが、「タウンホールを全部、従業員からの質問だけで構成する」という大胆な実験だったという。

「質問だけ」の会議という実験

CVS Healthの同僚コミュニケーション担当アソシエイト・バイスプレジデントのカイル・ピアソン氏(Kyle Pearson)は、Raganの取材に対し、「会議の体験をより楽しく、より魅力的なものにしたかった。声の多様性を高め、PowerPointのプレゼンを見せるだけの場から脱却したかった。従業員が楽しみにしてくれるような体験をつくりたかったのだ」と語ったという。

同チームは段階的にタウンホールの内容を変えていき、従業員のストーリー紹介、表彰、動画、参加型のコンテンツを取り入れ始めた。それまでのタウンホールが経営陣が一方的に話す場であったのに対し、双方向の体験へと転換を図ったとRaganは伝えている。

全質疑応答形式の会議では、CEOがリアルタイムで従業員からの質問に答える形を取った。同チームの同僚コミュニケーション担当シニアマネジャーのサブリナ・ケンパー氏(Sabrina Kemper)は「CEOがすべての質問に対応できるよう事前に準備させることは不可能だった。しかし、従業員が自分たちの懸念に誠実に向き合ってくれるリーダーを目の当たりにできる、素晴らしい場になった」と語ったという。

事前の質問収集で「会議の準備」を変える

タウンホールの準備においても、CVS Healthのコミュニケーションチームは独自のアプローチを採っているとRaganは報じている。ケンパー氏によると、チームはまず社内イントラネットプラットフォーム「Heartbeat」への従業員コメントを分析し、組織全体で何が気になっているかを把握する。そのうえで、タウンホールに向けて従業員から事前提出された質問を精査するという。

「時期によって230件もの質問が集まることもあれば、13件しか集まらないこともある。それでも、どんな数の質問であれ、リーダーが何に備えておくべきかを考えるうえでの出発点として非常に役に立つ」とケンパー氏はRaganに語ったという。

コミュニケーションチームは集まった質問を共通テーマごとに整理し、それぞれの質問に最も適切に答えられる経営幹部を割り当てる。ただし、答えを一字一句決めておくような過剰な台本化は避けているという。ケンパー氏は「コンテンツの中身が問題なのではなく、いつも課題になるのはコンテンツをどう見せるかだ。ストーリーテリング、マルチメディア、従業員の声——自分たちのことを自分たちの口から語るコンテンツを、従業員はとても好む」と述べたとRaganは伝えている。

タウンホールで使った動画を「資産」に変える

CVS Healthのコミュニケーションチームは、タウンホールで使用したコンテンツをその場限りで終わらせず、継続的に活用する仕組みも構築しているとRaganは報じている。

その好例が、2025年末に行われた同社の新しい4つの企業価値の発表だという。チームは4つの価値観(「私たちは思いやりを持つ」「目的を持って革新する」「私たちは責任を持つ」「安全と質を優先する」)それぞれを体現する従業員4名をビデオでプロフィール紹介した。ピアソン氏によると、撮影時には対象の従業員に「どの価値観のために取材を受けているか」も、「タウンホールで紹介される予定であること」も伝えていなかったという。

動画はタウンホールの場で初めて公開され、全国各地からリモートで参加する従業員が視聴する中、4名は壇上に呼び出されて表彰された。さらにその後も、各タウンホールで1つの価値観を特集する形で、これらの動画を継続利用したとRaganは伝えている。

「タウンホールで使ったものを、どうやってほかのチャンネルでも活かすかを常に考えている。時間も、リソースも、お金も投資しているのだから。タウンホールは大きなことをやれる一大イベントだと考えている」とピアソン氏はRaganに語ったという。ピアソン氏はさらに、「タウンホールを花火の大爆発のような瞬間にして、その後に続く良い感情が長く尾を引くようにする」と表現したとRaganは伝えている。

ピアソン氏とケンパー氏は2026年10月13日から15日にシアトルのMicrosoftで開催されるRagan社内コミュニケーションカンファレンスで、今回の取り組みについて詳細を語る予定だという。

情報ソース一覧

全社会議社内コミュニケーションCVS Healthコンテンツ戦略

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