優先事項を2つに絞ったら社員が自ら発信し始めた:社内広報の「ネタ不足」を仕組みで解決する方法

US Bank's 'Strategy Tracker': Employee Posts Prove Company Strategy

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優先事項を2つに絞ったら社員が自ら発信し始めた:社内広報の「ネタ不足」を仕組みで解決する方法
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ポイント

  • M&Tバンクは社内ポータル「ストラテジー・トラッカー」を導入した
  • 年間優先事項を従来の4〜5項目から2項目へ絞り込んだ
  • 社員は業務と優先事項を紐付けて投稿し、広報に活用される

企業広報・インターナルコミュニケーションの専門メディアである米国のRagan Communicationsは、M&Tバンクのビジネス・エンタープライズ・コミュニケーション部門責任者、ケビン・バーショウ(Kevin Berchou)氏へのインタビューをもとにした記事を2026年7月30日公開の記事で報じた。同記事は、M&Tバンクが導入した「ストラテジー・トラッカー(戦略追跡ツール)」と呼ばれる社内ポータルの仕組みと、それが社内広報の在り方をどう変えているかを詳しく伝えている。

M&Tバンクは、個人・法人向けに金融サービスを提供する米国の銀行である。同行は2026年に入り、全社員に共有する年間優先事項の数を従来の4〜5項目から2項目へと大幅に絞り込んだという。バーショウ氏は、この絞り込みによってコミュニケーションチームが優先事項への進捗を一貫した方法で追跡しやすくなったと述べている。

「探す」から「集まる」へ

従来、社内広報チームは経営層が進捗事例を思い出すのを待つか、自らが社内を駆け回って事例を探し出すしかなかったという。M&Tバンクはこの非効率を解消するため、社員が自分の業務と会社の優先事項を紐付けて投稿できるWebポータルを構築した。

2項目に絞られた優先事項の内容についても、Ragan Communicationsの記事は詳しく伝えている。1つ目の「成長のためのチーム(team for growth)」は、社員が自分の役割の中でどのようにクライアントへの価値提供を助けられるかに焦点を当てたものだという。2つ目の「業務卓越性(operational excellence)」は、顧客と社員の双方にとって銀行をより使いやすくすることを中心に据えているとされる。バーショウ氏は「1つ目の優先事項は、営業職または営業支援職でなければなかなか貢献しにくい。一方、2つ目はここで働く誰もが、銀行を使いやすくするための何かができる。これらは社員が自分自身をそこに重ね合わせられるよう、かなりアクセスしやすい形で設計されている」と述べたという。

社員の投稿が「ネタ帳」になる

同ポータルでは、投稿内容を全社員が閲覧できる設計になっているとRaganは報じた。社員は同僚の投稿を見ることができ、銀行全体の仕事が優先事項とどうつながっているかをリアルタイムで確認できるという。バーショウ氏は「ツールを立ち上げただけで、すでにいくつかのメリットがある。まずここに来れば見ることができる。クラウドソーシングされており、このツールの存在そのものが、会社がこれらのことに本気で取り組んでいるというシグナルになる」と語ったとされる。

広報チームは蓄積された投稿の中から「ベスト事例」を選び出し、社内イントラネット向けの動画や記事として仕上げていくという。バーショウ氏はこの仕組みを社内広報の編集計画(エディトリアルカレンダー)の中核として活用しており、「ストーリーのアイデアが欲しいときに最初に見るのはこのトラッカーだ。トラッカーがストーリーを生み出す」と述べたとRaganは伝えている。

まだ「完璧」ではないが機能している

バーショウ氏はこのツールがまだ発展途上にあることも認めている。「初めての取り組みだ。完璧か、洗練されているかといえばそうではない。しかし機能している。社員の行動を少しずつ、着実に変えていっており、私たちが望む行動を促せている」と述べたという。

一方、M&Tバンクは2024年3月21日、同行初のチーフ・コミュニケーションズ・オフィサー(CCO=最高広報責任者)としてサラ・ナクムス(Sarah Knakmuhs)氏を新設ポストに任命したと発表した。プレスリリースはPR Newswireを通じて配信された。同発表によると、ナクムス氏はそれ以前に戦略的コミュニケーション・アドバイザリーグループのH/Advisors Abernathyでシニア・カウンセラーを務め、複雑な問題を抱える規制産業の企業に対して戦略的コミュニケーションの助言を行っていたとされる。その前はFortune 200企業において政府渉外・パブリックポリシー・ブランド・IR(投資家向け広報)を含むシニアポジションを14年以上にわたって歴任したという。CCO就任後、ナクムス氏はEnterprise Platforms担当のクリス・ケイ(Chris Kay)氏に直属する形で報告を行い、ワシントンD.C.を拠点として内外のコミュニケーション機能を統括するとされた。

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社内広報M&Tバンク戦略実行社員エンゲージメント

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