60年かけて設計したバークシャー・ハサウェイの2段階継承が市場の混乱を抑えた理由

Warren Buffett's Son Howard Takes Over Berkshire Hathaway Chairman, Completing 60-Year Succession

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60年かけて設計したバークシャー・ハサウェイの2段階継承が市場の混乱を抑えた理由
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ポイント

  • ウォーレン・バフェット氏(96歳)がバークシャー・ハサウェイ会長を退任した
  • 息子ハワード氏が会長、グレッグ・エイベル氏がCEOとして就任
  • 60年かけた2段階継承は市場混乱を抑え、企業文化維持を重視する

96歳のウォーレン・バフェット氏が2026年9月18日、自ら60年以上にわたって率いてきたバークシャー・ハサウェイの会長職を退いた。後任の会長には息子のハワード・バフェット氏が就任し、バフェット氏本人は名誉会長として取締役にとどまる。米公共放送OPB(AP通信)などが同日報じた。

バークシャー・ハサウェイは、もともと経営難に陥っていた繊維会社を母体に、バフェット氏が60年以上かけて時価総額1兆ドル規模の複合企業に育て上げた。バフェット氏が同社の経営権を握ったのは1965年で、会長に就いたのは1970年のことだ。今回の退任は即日付けで発効した。

段階的に進められてきた後継者計画

ハワード・バフェット氏は1993年からバークシャー・ハサウェイの取締役を務めており、今回の会長就任はそれから30年以上を経た登板となる。経営トップのCEOについてはすでにグレッグ・エイベル氏が今年初めに就任しており、それ以降もバフェット氏が毎日出社して新たな投資案件を探したり助言を行ったりする形で移行期間が続いていた。

エイベル氏は2018年にバークシャーの非保険事業全体を統括する副会長に昇格しており、鉄道、公益事業、製造業から「デイリークイーン」や「シーズ・キャンディ」といった消費者向けブランドまで、傘下企業の実態を熟知している。今回の会長交代により、エイベル氏がCEOとして経営を担い、ハワード・バフェット氏が会長として企業文化と価値観を守るという役割分担が正式に整った。

バフェット氏が語った後継者への信頼

バフェット氏は株主への書簡の中で、「私は1965年からバークシャーに関わってきた。60年以上が経ったいまも、これが世界で最高の仕事だと感じている。これほどのことを、私と同年代の人間が言えるのは珍しい。これからどうなるかを思うと、かつてないほど希望を持っている」と語っている。

また、エイベル氏とハワード氏の役割についてはこう述べている。「グレッグが会社を動かし、ハワードが文化と価値観を守る。いずれもバランスシートに載るどんな資産より価値がある。ハワードは株主が持ち、できれば使わずに済めばよいと思う保険のようなものだと思ってほしい」。

エイベル氏も声明の中で「ウォーレンがバークシャーとその株主に与えた影響は、アメリカのビジネス史において比類がない。ウォーレンが築いた文化と掲げた価値観は、バークシャーの核心であり続ける。ハワードがその番人となる」と述べている。

市場と専門家の見方

バークシャーの株価は9月18日の市場開始後、小幅に下落した。CFRA Researchのアナリスト、キャシー・サイファート氏は、バークシャーが保有する3650億ドルもの現金をエイベル氏がどう活用するかについて、投資家の間でなお疑問が残ると指摘する。「バークシャー株にはプレミアムがついていた。財務の強さと、資本を配分してきた著名な投資家の存在が理由だ。これが従来通りのビジネスだと考えるのは甘い。そうではない」とサイファート氏は語った。

ノートルダム大学のメンドーサ経営大学院で経営学を教えるマイケル・ウィザーズ教授は、バフェット氏の継承プロセスを計画的かつ段階的なものと評価したうえで、「バフェット氏は、自身の後継者を選ぶだけでは不十分だと理解していた。バークシャーを他と異なる企業たらしめているものを、自分が退いた後も長く守れる仕組みを作ることが必要だった」と述べている。

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バークシャー・ハサウェイウォーレン・バフェット経営継承後継者計画

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