広報・マーケ歴25年のベテランがAI導入コンサルを起業、決め手はChatGPTに書かせた危機対応計画
25-Year PR Veteran Launches AI Consultancy After a ChatGPT Crisis-Plan Test
ポイント
- 広報・マーケ歴25年のサマンサ・スターク氏がAI導入支援コンサル「Phyusion」を創業した
- 転機は2018年からのAI実験と、ChatGPTに危機対応計画を書かせて確信した体験
- 起業前に3カ月の休止期間を取り、AI自身を使って事業構想と技術を検証した
広報・マーケティング・デジタル・経営幹部の職を25年務めてきたサマンサ・スターク氏が、企業のAI導入を支援するコンサルティング会社「Phyusion」を創業した。広報・コミュニケーション業界向けの専門メディアRagan.comが2026年9月17日、同氏へのインタビュー記事を公開した。
転機は2つある。ひとつは2018年、Ketchum在籍中に携わったAIの試験導入だ。もうひとつは生成AIの登場後、初期のChatGPTに架空のホテルの緊急事態を想定した危機対応計画を書かせてみた体験だった。返ってきた回答の質に息をのみ、その画面を夫に見せながら「この技術がコミュニケーションにもたらすものの、ほんの始まりに過ぎない」と確信したという。
休止の3カ月、AIで会社を作った
記事によれば、スターク氏は前職を離れたあと、自身のキャリアで最も長い3カ月の休止期間を取った。AIがコミュニケーション業界を変えるという確信はすでにあったが、その技術と自分の事業構想の両方を検証する必要があった。
そこでAIを使い、Phyusionをゼロから組み立てた。戦略、対象顧客の定義、ウェブサイト、ブランド、ロゴまでAIと共に作った。この実験で得た結論が、そのまま事業の中身になった。広報やマーケティングの高度な場面でAIを使いこなすには、分野ごとの個別の指導が必要だという結論だ。
「AIと働くのは、別の生命体と働くようなものだ。プロンプトの出し方を学び、精度を上げ、意味のある成果を出すこと自体が挑戦であり、楽しさでもある」と同氏は語っている。
芸術から広報へ、技術を追う25年
スターク氏はもともと音楽家であり画家で、本人の言葉を借りれば「演劇っ子」だった。将来は芸術の道に進むと思っていたが、ボルチモアの小さなPR会社でのインターンシップで、ストーリーテリングの裏側にある戦略に触れて進路が変わった。物語や動機、人を動かすものを理解する力は、芸術家として培った本能がそのまま生きる。「ピンときた瞬間があった」と振り返っている。
そこから25年、同氏のキャリアを貫いてきたのは、テクノロジーが文化を変える瞬間への関心だ。NapsterやPandoraが音楽の探し方を変えたときにいち早く飛びつき、ソーシャルメディアの黎明期にTwitterとFacebookを始め、検索エンジン最適化(SEO)やオンライン上の評判管理を業界の標準になる前に独学で身につけた。AIはこの流れの延長線上にあった。ただし規模は桁違いだった、と記事は伝えている。
女性リーダーと「考える余白」
3カ月の休止は、AI以外の学びももたらした。リーダーが戦術的な思考から抜け出すには、頭の中に余白が要る。スターク氏は、これは特に女性にとって難しいと語っている。仕事と私生活の両方で期待を背負い、内省の時間が残らないからだ。
何が自分のエネルギーを生むのか、情熱はどこにあるのか、いま自分にとって成功とは何か。それを考える余白がなければ、次の一歩を意図して選ぶことはできない。
小さな鉄鋼の町で育ち、のちに一流のCEOや文化人と仕事をするようになって、同氏は「同じ部屋にいる人たちは自分と根本的に違うわけではない」と気づいた。「自分も同じ高さにいると分かって初めて、『では本当は何がしたいのか』と問う余地が生まれる」と語っている。
同氏の助言は、いちばん分かりやすい道が正解だと思い込まないことだ。キャリアは、思いがけない誘い、独学で身につけた技能、少し手が届かないと感じる機会によって形づくられるという。「本当に好きではないことに『ノー』と言い、好きなことに踏み込む自分を信じることだ」と述べている。
スターク氏は、Ragan Communicationsが開催する女性リーダー向けのイベント「Leadership Retreat & Summit for Women」に登壇する。セッション名は「Heating Up the AI Sector: Panel With AI Trailblazers」(AI分野の先駆者によるパネル討論)で、デル・テクノロジーズのクリスティーナ・フルタード氏、Empressa AIのミリ・ロドリゲス氏と共に登壇する。
情報ソース一覧
- 未知へと向かう - Ragan Communications Running toward the unknown - Ragan Communications www.ragan.com/running-toward-the-unknown/
- Ragan Communications、最高広報責任者の任命により実務家の声を高める Ragan Communications Elevates the Practitioner Voice with Appointment of Chief Communications Officer - Ragan Communications www.ragan.com
- レイチェル・サリス=シルバーマン - Ragan Communications Rachel Salis-Silverman - Ragan Communications www.ragan.com/ragan_speakers/rachel-salis-silverman/
- Raganにおける実務家の声の向上 Elevating the voice of the practitioner at Ragan - Ragan Communications www.ragan.com/elevating-the-voice-of-the-practitioner-at-ragan/
- 元160over90幹部サム・スタークがGenAIに特化したコンサルティング会社 Phyusion を設立 Ex-160over90 exec Sam Stark launches GenAI-focused consultancy Phyusion www.prweek.com
- Speak | Phyusion Speak | Phyusion phyusion.com/speak
- Ragan Communications CCO: コミュニケーション専門職の推進 | レイチェル・サリス=シルバーマンが投稿 | LinkedIn Ragan Communications CCO: Advancing the Communications Profession | Rachel Salis-Silverman posted on the topic | LinkedIn www.linkedin.com
- プレスリリースアーカイブ - ページ 2/5 - Ragan Communications Press Releases Archive - Page 2 of 5 - Ragan Communications www.ragan.com/press-releases/page/2/
- コミュニケーションにおける生成AI Generative AI in Communications phyusion.com/generative-ai-in-communications