PR会社の「成功」と依頼主の実感に28ポイントの差──報道獲得の効果測定が噛み合わない構造的理由

AI Era Media Importance: Survey Reveals 87% vs 59% Perception Gap

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PR会社の「成功」と依頼主の実感に28ポイントの差──報道獲得の効果測定が噛み合わない構造的理由
画像: 情報ソースより

ポイント

  • D S SimonがPR担当役員168名に、AI時代のメディア重要度を調査した
  • 結果、44%が報道獲得を最重要とし、広告を上回った
  • PR会社とブランド間で成功認識に28Pの乖離が見られた

PR・コミュニケーション教育ブランドのSpin Sucksが運営するブログ「Spin Sucks」は、米国でPR会社や広報担当者の間で広く参照されているPRフレームワーク「PESOモデル®」に関する調査分析を、2026年9月15日公開の記事で報じた。

調査の概要と設問

記事を執筆したのはGini Dietrich氏で、同氏がPESOモデル®の考案者でもある。PESOモデル®とは、Paid(広告・スポンサード)・Earned(メディア掲載・口コミによる報道獲得)・Shared(SNS・コミュニティ)・Owned(自社サイト・ブログなどのオウンドメディア)の4つのメディアチャネルを統合して運用するためのPRフレームワークだ。

記事が取り上げたのは、D S Simonが168名のブランドおよびPR会社のPR担当役員を対象に実施した調査だ。D S Simonはこの調査結果を「Earned Media in the AI Era: Disrupting the PESO Model®(AI時代のアーンドメディア:PESOモデルを破壊する)」と題したレポートとして公開した。調査の中心となる設問は「AI上での発見可能性を高めるうえで、PESOモデルのなかで最も重要なメディアタイプは何か」というものだった。

結果は、44%が「Earned(報道獲得)」を選び首位となった。次いでPaid(広告)が2位、Owned(オウンドメディア)が3位、そしてShared(SNS)はわずか5%にとどまり最下位だった。

「報道獲得が広告を42%上回る」の落とし穴

Dietrich氏はレポートの数字の提示方法に疑問を呈している。同レポートの告知メールには報道獲得が「広告を42%上回った」と記載されていたが、これは割合の差ではなく相対的な数値だという。

同氏が試算すると、広告(Paid)の実際の選択率はおよそ31%程度であり、報道獲得(44%)との実際の差は約13ポイントとなる。SNS(Shared)との差は39ポイントだ。また、D S Simonの調査から数週間後には別の調査も実施されており、こちらは200名のマーケターを対象にした設問で、広告(Paid)が35%を獲得して首位に立った。つまり、PR担当者に聞けば「報道獲得」が、マーケターに聞けば「広告」が最重要と答えるという結果だとDietrich氏は指摘している。同氏はこれを「自分がすでに買っているものに票を入れている」と評した。

近似する数字として、同調査では「AIへの発見可能性に向けて報道獲得メディアを最適化することは重要だ」との問いに対して98%が「重要」と回答し、「AI向けに報道獲得キャンペーン数を増やすことが重要だ」という問いには99%が「重要」と答えた。さらに、52%はすでにAI発見可能性のための予算の半分以上を報道獲得に充てていると回答している。

機関と代理店の間に広がる「成功認識」の溝

Dietrich氏が記事の中で最も重要と強調したのは、調査レポートの10ページ目に埋め込まれたデータだ。

「AI発見可能性向けに報道獲得を最適化することに成功しているか」という設問に対し、PR会社(エージェンシー)側の87%が「成功している」と回答した一方、ブランド(企業)側で同じ回答をしたのは59%にとどまった。28ポイントもの認識ギャップが存在している。

障壁についての設問でも、認識は真逆だった。ブランド(企業)側が最大の障壁として挙げたのは「明確な測定基準の欠如」で44%が選択した。ところがPR会社(エージェンシー)側はこれを5番目の障壁としか見ておらず、代わりに最大の障壁として「代理店とクライアントの関係」を50%が挙げた。

Dietrich氏はこの乖離を「同じ問題を、テーブルの両側からそれぞれの立場で見ている」と表現し、解決策は測定にあると断言している。

同氏はまた、これらのデータがPESOモデルを「破壊する」証拠にはなっていないとも主張している。PESOモデルは4つのチャネルが等しく重要だと主張するフレームワークではなく、4チャネルを統合して運用することを主眼とするフレームワークだからだ。AI時代の発見可能性においても、オウンドメディアと報道獲得が可視性の「エンジン」となり、SNSと広告がその増幅を担うという構造は変わっていないと同氏は述べている。

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AI広報PESOモデル調査

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