「掲載件数×コスト」で広報会社を選ぶ調達プロセスが価値を壊す、米業界団体が示した5つの発注原則

US PR Council Releases 'Buying Modern PR' Guide, Reforming Agency Procurement

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「掲載件数×コスト」で広報会社を選ぶ調達プロセスが価値を壊す、米業界団体が示した5つの発注原則
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ポイント

  • 米国のPR団体PR Councilが「現代PRの買い方」ガイド集を公開
  • 現代PRの価値を壊す旧式調達プロセスを問題視し、改革を提案
  • ガイドは3本立てで、発注側向けに5つの発注原則を示す

米国のPR会社で構成される業界団体「PR Council」が、企業の調達担当者と広報部門に向けたガイド集「Buying Modern PR(現代PRの買い方)」を公開した。PR業界の専門メディアPRWeekもこの取り組みを報じている。

PR Councilのウェブサイトによれば、このガイド集はPR会社と発注側企業、そして両者の間に立つ調達部門の関係を強化することを目的に作られた。ガイドの核心にある問題意識は明快だ。「現代のPRは市場と同じ速度で動いている。しかし、それを買う仕組みは追いついていない」という一文がそれを端的に表している。PR会社がリアルタイムで情報を分析し、メッセージを検証し、クライアントに助言する一方で、ほとんどの調達プロセスは活動量の比較とコスト管理のために設計された古い枠組みのままだという。その乖離こそが、PRの価値が正当に評価されない構造的な問題だとPR Councilは指摘する。

ガイドの中身は3本立て

公開されたリソースは現時点で3種類ある。

一つ目は「Buyer's Guide to Modern PR(現代PRの購入者向けガイド)」だ。調達部門と広報部門が協力して、PR会社との契約をより良い形で設計するための5つの原則を提示している。コモディティ(規格品)として費用を積み上げる買い方ではなく、評判やメッセージの一貫性、それらが時間をかけて積み上がっていく効果への投資として位置づけることを促す内容になっている。

二つ目は「RFP Best Practices for Companies and Brands(企業・ブランド向けのRFP作成ベストプラクティス)」だ。RFP(提案依頼書)とは、企業が外部のPR会社に提案・見積もりを求める際に発行する文書で、PR会社を選定するプロセス全体の起点となる。このガイドは、依頼先リストの作り方から概要文書の書き方、選考プロセス、最終決定後のフィードバックまでをカバーしており、「発注側がプロセスを丁寧かつ透明に進めるほど、PR会社から質の高い提案が集まり、より強いパートナーシップが生まれる」という考え方を基本に置いている。予算の明示、現実的なスケジュール設定、評価基準の開示、選考終了時の連絡方法なども具体的に触れられている。

三つ目は「AI Discoverability(AIでの情報の見つけられやすさ)」に関するガイドだ。PR Councilのサイトによると、すでに消費者の半数が企業・製品・サービスに関する情報をAIから得ている。AIが示す回答はウェブ上の情報、つまりジャーナリズム、専門家のコメント、調査レポート、レビューなど信頼性の高い第三者情報を参照して形成される。そのため、広報部門には「AIが自社をどう理解し、どう説明するか」を管理する新たな役割が生まれているとガイドは位置づけている。

AIでRFPを自己採点する仕組みも

今回のリソースには、AIを活用したRFP審査ツールも含まれている。業界の12のベストプラクティスに照らして、作成中のRFPを自動評価するものだ。評価結果は、現状うまくいっている点、強化できる点、追加が必要な点を整理したダッシュボード形式で提示され、優先度順の改善提案と修正例も生成される。

使い方は2通りある。一つは「スキル」または「プラグイン」としてインストールし、繰り返し使える形式。もう一つは、インストール不要でAIプラットフォームにプロンプトを貼り付けるだけのシンプルな使い方だ。どちらも、RFPをPR会社に送る前の自己点検ツールとして設計されている。

なお、「PRのビジネスアウトカム(Business Outcomes of PR)」という測定フレームワークについても「近日公開」として予告されており、PR会社をビジネス上・組織上の成果に基づいて評価するための共通基準となる見込みだ。

PR Councilは150社以上のPR会社が加盟する業界団体で、今回のガイド集はいずれも無料でダウンロードできる。対象読者はPR会社との取引に関わるすべての関係者、つまり広報・マーケティングのリーダー、調達部門、その他の事業部門担当者とされており、PR会社側が発注側と生産的な議論をするための共通の参照資料としての活用も想定されている。

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