14年続いた代理店を刷新、マスターカードが独立系エージェンシーの柔軟性を選んだ背景

Mastercard cuts 14-year agency tie, chooses independent for agility

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14年続いた代理店を刷新、マスターカードが独立系エージェンシーの柔軟性を選んだ背景
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ポイント

  • マスターカードは広報代理店をKetchumから変更
  • 14年続いた関係を終え、独立系We. Communicationsを選定
  • 新CMO就任9ヶ月で、独立系の柔軟性を重視した

米メディアAxiosは、マスターカードが広報代理店をKetchum(ケッチャム)からWe. Communications(ウィー・コミュニケーションズ)に切り替えたと2026年9月15日公開の記事で報じた。約14年にわたって続いたKetchumとの関係に終止符を打つ今回の決定は、約6ヶ月にわたるコンペティションを経て下されたという。

新CMO就任9ヶ月で代理店刷新

今回の代理店変更は、マスターカードの最高マーケティング・コミュニケーション責任者(CMCO)を務めるジル・クレイマー氏の就任からおよそ9ヶ月というタイミングで行われた。Axiosは「同氏がマスターカードのグローバルなマーケティング・コミュニケーション体制を作り直している初期のシグナルだ」と位置づけている。

マスターカードとKetchumの関係は2012年に始まり、「True Name」イニシアチブのような受賞歴のある仕事も生み出してきたとAxiosは報じた。クレイマー氏はWe. Communicationsの選定にあたり「マスターカードブランドのストーリーを進化させることに興奮している。We. Communicationsを新しい広報代理店として迎え、マスターカードが世界の経済圏においていかに新しい価値交換を生み出しているかというより大きな物語を、新しい方法で伝えていく」とコメントしたという。

マスターカードのコミュニケーション担当エグゼクティブ・バイスプレジデントであるジェン・エリクソン氏は、PRovoke Media経由の情報の中で「We. Communicationsとともに、マスターカードに日々依存している人々や企業と新鮮な思考とエネルギーで関わっていく次の章を書いている」と述べたとされる。

独立系の「柔軟性」を選定理由に明示

We. Communicationsはグローバルな広報・コミュニケーション会社で、同社の創業者兼グローバルCEOであるメリッサ・ワゲナー・ゾーキン氏は「私たちの独立性が、クライアントのニーズに合わせて正確にチームを組成する俊敏性を与えてくれる」と述べ、マスターカードの「変革の中心にコミュニケーションを置く」ことへの意欲を示したという。Axiosは、マスターカードがWe. Communicationsの独立系であることを選定上の利点として評価し、より的を絞ったチーム組成と必要に応じた専門知識の活用を可能にするものとして捉えたと報じた。

同社のテクノロジー部門責任者であるリンジー・バスタニ氏が今回のマスターカード担当チームを率いる。バスタニ氏はPRovoke Media経由の情報の中で、担当範囲にはマスターカードのデータ・インサイト、エージェンティック・コマース(AIエージェントが消費者に代わって購買を行う仕組み)、サイバーセキュリティに関わる業務が含まれると説明したという。

業界再編の余波でKetchumが受けた打撃

この契約変更は、Ketchumにとって大きな痛手であるとAxiosは報じた。Ketchumは現在、単独のエージェンシーとしては存在していない。PRovoke Mediaが配信した情報によると、Ketchumは2026年6月に広告・PRの持株会社であるOmnicomによってGolin(ゴーリン)と統合され、「Golin Ketchum」として新体制で運営されており、CEOにマット・ニール氏、プレジデントにタマラ・ノーマン氏が就いているという。この統合は、OmnicomがInterpublic Group(インターパブリック・グループ)を133億ドルで買収した後の広報事業の広範な再編の一環として行われたとAxiosは伝えた。

またPRovoke Mediaは、Ketchumの旧顧客であったウェンディーズも直近で北米のコミュニケーション業務をRuder Finn(ルーダー・フィン)に移管したと報じており、Ketchumの旧クライアントリストからの離脱が相次いでいる状況を伝えた。

Axiosは今回の動きについて「統合された大規模なエージェンシーネットワークのスケールと、独立系エージェンシーのスピードと柔軟性との間の分断が広がっていることを示している」と分析している。

今後の展開として、Axiosは来月ラスベガスで開催されるフィンテックの国際イベント「Money20/20」での企業発表や主要ブランドの動向を、新体制における広報活動の変化を測る最初の試金石として注目すると報じた。

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マスターカード広報代理店独立系エージェンシーマーケティング戦略

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