売上5倍でも社員12人を貫く「小さな広報会社」が大企業から選ばれる逆張り戦略

12-Person PR Firm's 'Stay Small, Win Big' Strategy with Billion-Dollar Clients

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売上5倍でも社員12人を貫く「小さな広報会社」が大企業から選ばれる逆張り戦略
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ポイント

  • 社員12人のPR会社RMGが年収10億ドル超企業を顧客に持つ
  • 5年半で売上5倍超を達成し、スタッフ数12人を維持した
  • 「小さくいること」を秘訣とし、紹介経由が95%を占める

米経済誌Fortuneは、「社員12人のPR会社がデ・ニーロ、パチーノ、そして売上10億ドル超の企業クライアントを抱える。創業者はその秘訣を『小さくいること』だと語る」と題した記事を2026年7月11日公開の記事で報じた。

5年で売上5倍超、社員数は変えない

記事によると、ブティック型メディア戦略会社のRMGのCEO、ザック・ローゼンフィールド氏は、過去5年半で売上を5倍以上に伸ばしながら、スタッフ数を12人のまま維持しているという。同氏は「私たちは意図的に小さくいることに向かって走っている」とFortuneのインタビューで語ったとされる。「大きいほど良いという笑えない神話を覆すためにここにいる。規模は関係ない。規模というのは、夜に自分が安心するためのものだ」とも述べたという。

RMGのクライアント一覧は、まるでハリウッドのキャスティング表のようだとFortuneは表現している。タレント部門にはロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、ダニー・デヴィート、ヘレン・ミレン、モーガン・フリーマン、パトリシア・クラークソン、ESPNのリッチ・アイゼンが名を連ねるという。法人クライアントには、ザ・ハーシー・カンパニー、オーセンティック・ブランズ・グループ、クラッシュ・チャンピオンズ、スターキーがあり、いずれも年間売上が10億ドル(約1500億円 ※1ドル150円換算)以上の企業だとされている。さらに、ダイモンド・ジョン氏が率いるザ・シャーク・グループ、ウェルネス企業のサインビオティカ、イベント会社のミディアム・レアなど、企業価値が9桁(1億ドル以上)に達するクライアントも抱えているという。

「デフォルトの答えはノー」という逆張り戦略

同社の成功の核心は逆説的だとFortuneは指摘する。新規クライアントへのデフォルトの返答は「ノー」だとローゼンフィールド氏は語ったという。「すべての答えはノーだ。ノー、ノー。このクライアントを担当するか?ノー。この記事をやるか?ノー」と同氏は述べたとされる。

その理由として同氏は、「ノー」を起点にすることで、赤信号や不一致を早期に発見できると説明しているという。「人がどのようにコミュニケーションを取るか、タイミング、とがっているかどうか、クールかどうかが最初からわかる。ストーリーがあるか。あなたが欲しいストーリーか。素晴らしいストーリーを持っていても売上がゼロかもしれない」と語ったという。

RMGは月額固定のリテイナー契約で運営されているため、実際に対応できないクライアントが契約金を入金した瞬間に負債になるリスクがあるとしている。「入金があった頃、しくじったと気づく。誰も彼らを取り上げたくないからで、それは本当に危険だ」とローゼンフィールド氏は述べたという。こうした背景から「ノー」を出発点にすることで、クライアント関係が失敗しうるあらゆる理由を事前に洗い出せると同氏は語ったとされる。

RMGの案件の約95%は紹介経由だとRMGプレジデントのアマンダ・ブロカート氏がFortuneに語ったという。そのため同社は積極的な新規開拓を行わなくても、問い合わせが自然に来る状態にあるとされる。

ライブイベントとAIへの本格投資

RMGは2020年に創業し、ローゼンフィールド氏が自身の顧客ネットワークを持ち込み、旧知の同僚を招いて設立したとFortuneは伝えている。最初の採用はブロカート氏で、同氏とはロサンゼルスの広報担当者ハワード・ブラグマン氏のもとで働いていた約20年来の知人だったという。

同社はタレント広報にとどまらず、法人向けの広報やライブイベントにも事業を広げているという。ライブイベント部門は最も成長の速い事業の一つとなっており、2025年には36件のイベントを制作したとブロカート氏は述べたとされる。スポーツ誌「スポーツ・イラストレイテッド」のF1レースでのホスピタリティ演出や、ニューヨークのタイムズスクエアでシャキール・オニール氏の顔を模した500ポンド(約227キログラム)の巨大グミを展示したハーシーのキャンディブランド「シャック・ア・リシャス」のローンチイベントなどが事例として挙げられている。このハーシーのキャンペーンでは、150万ドル(約2億2500万円 ※1ドル150円換算)の予算を任されたとブロカート氏は語ったという。また先月(2026年6月)にはナッシュビルで開催したイベントにテイラー・スウィフト氏がサプライズゲストとして登場したとも報じられている。

AIへの取り組みについては、ローゼンフィールド氏がAIを完全に導入しないことを「タイタニック号が氷山を認識しないようなもの」と表現したという。「すべてのAIプラットフォームはあなたのアシスタントであり右腕として見るべきだ」と同氏は述べ、イベントのレンダリング制作や競合分析にAIを活用していると説明したとされる。「18ヶ月以内にそれを認識しないと、氷山に激突するようなものだ」と語ったという。

2026年の売上は前年比14%増のペースで推移しているとローゼンフィールド氏は述べたという。M&Aに関心を示す企業からアプローチを受けているものの、同氏は「まだ動くつもりはない。仕事が好きだから」と語ったとされる。「すでに5年半前の5倍以上になっているが、そこからさらに5〜10倍にできると思っている」と述べたという。

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広報戦略経営哲学少数精鋭AI活用

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