AIは自社モデルを2倍多く推薦する――報道獲得の前提が変わる構造的バイアスの実態

AI Assistants Bias Toward Own Products: Claude's Exception & Fairness Implications

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AIは自社モデルを2倍多く推薦する――報道獲得の前提が変わる構造的バイアスの実態
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ポイント

  • AI通信企業5WはAIアシスタントの公平性調査を公表した
  • 主要AIは自社モデルを他社比約2倍の頻度で推薦している
  • 唯一Claudeは1.2倍に留まり、この傾向の例外となった

AI通信企業を自称するPR会社の5Wは、2026年7月1日、「AI Companies AI Visibility Index 2026」を発表した。プレスリリースはPR Newswireを通じて配信された。同調査は、主要AIアシスタントがAI企業そのものをどのように説明・推薦するかを測定した初の2波形式公開ベンチマークだという。2026年1月から5月にかけて実施された2回の独立した調査波で、合計3万2,200件のプロンプトを分析したとしている。

自社優遇は「2倍」——数字が示す偏り

調査の最大の発見は、調査対象となったほぼすべての主要AIアシスタントが、自社の親会社が開発したAIモデルを、他のエンジンよりも高い頻度で推薦する傾向を示したという点だ。

具体的な数字を見ると、ChatGPTはOpenAIのモデルを他のエンジンと比べて2.0倍の頻度で推薦したという。Googleが提供するGeminiはGoogle DeepMindのモデルを1.7倍、同じくGoogleのGoogle AI Overviewsはグーグル系モデルを1.6倍の頻度で推薦したとされる。AI検索エンジンのPerplexityは、隣接する検索ツール関連のクエリでPerplexity自身を2.4倍の頻度でサーフェスしたという。

この傾向は2回の調査波いずれにおいても一貫して確認されたと5Wは報告している。

唯一の例外「Claude」が示すもの

一方で、この自社優遇パターンに当てはまらない唯一の例外として、Anthropicが開発するAIアシスタントのClaudeが挙げられている。Claudeがanthropicのモデルを推薦する頻度は、他エンジンと比べて1.2倍にとどまり、測定対象となった主要エンジンの中で最も低い「自己引用リフト」だったという。

5Wのファウンダーでチェアマンのロン・トロシャン氏は、「私たちのAI Visibility Indexシリーズ全体を通じて最も不快な発見が、このデータセットにある。主要AIアシスタントはほぼすべて、推薦クエリにおいて自社親会社のモデルを優遇している。しかもそれは、2回の調査波にわたって安定して確認できる規模で。唯一の例外がClaudeだ。この非対称性こそが本質的な問題だ」と述べたという。

引用シェアとGitHub・ArXivという「新しい一次情報源」

AIエンジン全体を通じた引用シェアを見ると、OpenAIが全引用の24.6%を占めてトップに立ったという。続いてAnthropicが14.8%、Google DeepMindが13.7%、Meta AIが9.7%、xAIが5.7%と報告されている。上位5社合計で引用された回答全体の68.5%を占めたとしている。

また、この調査が他業界との比較において特徴的だとしている点が、引用ソースの構造だ。GitHubとArXivという2つのプラットフォームが引用全体の31.2%を供給しており、Wikipedia(24.3%)に次ぐ第2位のソース群を形成しているという。銀行、ベンチャーキャピタル、クレジットカードといった他業界では、引用元の主役は編集メディアの記事だという。しかしAI業界では、コードリポジトリと研究論文が一次情報源として機能しているというのが、今回の構造的な発見だとしている。

ロン・トロシャン氏は「AI企業のコミュニケーション戦略は、他のどの業界とも似ていない。GitHubとArXivが新しいティアワン(最重要)メディアだ」とも語ったという。

その他の注目すべき追加発見として、AnthropicはAI安全性に関するクエリで31.2%の引用シェアを獲得しており、全体の14.8%を大きく上回る水準でインデックスされているという。中国系AIのDeepSeekは、技術系クエリの18.4%にサーフェスしているものの、米国の一般消費者向けクエリにおける中国系ラボ全体の引用シェアは合計で2%未満にとどまるとしている。またxAIはソーシャルメディア上での存在感が大きいにもかかわらず、引用シェアは5.7%にとどまっているという。Glean、Harvey、Cursor、Replitといったアプリケーション層のAI企業は、基盤モデル関連クエリでは1.5%未満の引用シェアしか持たないが、業種特化型のプロンプト内では8〜22%を獲得しているとも報告されている。

全調査のデータと方法論は、5Wの公式サイト(5wpr.com/ai-visibility-index/ai-companies/)で公開されているとしている。

情報ソース一覧

AIアシスタント自社優遇公平性AI市場調査

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