CMOの7割超が組織内の影響力を喪失、原因は個人の能力不足でなくシステムの欠如にあった

CMO influence: Only 28% feel impactful, the issue is the operating system.

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CMOの7割超が組織内の影響力を喪失、原因は個人の能力不足でなくシステムの欠如にあった
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ポイント

  • CMOの28%しか、組織内で影響力がないと調査で判明
  • 原因はスキル不足でなく、マーケティング統合システムの欠如だ
  • オウンドメディアを核としたPESOモデルで、全体最適化が必要とされる

PR・コミュニケーション専門メディアのSpin Sucksは、CMO(最高マーケティング責任者)が組織内で影響力を失いつつある原因は個人の能力不足ではなく、マーケティング活動全体を統合する「オペレーティングシステム」の欠如にあると、2026年7月7日公開の記事で報じた。記事はジニ・ディートリッチ(Gini Dietrich)氏が執筆した。

CMOの影響力が数字で示す深刻な現状

記事の起点となったのは、ブランドコンサルティング会社のリッピンコット(Lippincott)が発表した「CMO Outlook 2026」と題した調査だという。同調査によると、「非常に高い」組織的影響力を持つと答えたCMOはわずか28%にとどまると報じた。

さらに、84%のCMOが「リーダーシップ層で共通のマーケティングビジョンを作ることが難しい」と回答し、約80%が「官僚主義が意思決定を妨げている」と感じているという。実質的なマーケティングの自律性を持つと答えたCMOは半数にも満たず、自分がトップのマーケティング意思決定者ではないと回答したCMOも一定数存在するとしている。

ディートリッチ氏は、これらの数字を「自信の問題ではなく、構造的な問題だ」と指摘しているという。

「短期志向 vs 長期志向」論争は的外れ

同記事によると、調査の一般的な読まれ方は「CMOが短期的な成果を追い求めるあまり、長期的なブランド構築を犠牲にしている」というものだという。しかしディートリッチ氏は、この解釈そのものが「罠」だと主張していると報じた。

「四半期業績を議論する場で長期的なブランド論を持ち出しても勝ち目はない。問題は時間軸の選択ではなく、短期的な成果と長期的な権威を同時に生み出せるシステムを持っていないことだ」とディートリッチ氏は述べているという。つまり、CMOが影響力を失っているのは何を選ぶかの判断ミスではなく、選択をそもそも不要にするシステムが存在しないからだとしている。

同記事ではさらに、CMOがAIにバジェットを投じながら、実際には自社のオウンドメディア基盤——UX(ユーザー体験設計)、モバイル対応、ロイヤリティプログラム、コンテンツ——への投資を削っているという逆説的な現状も指摘している。テクノロジー活用を「優秀」と評価するCMOはわずか12%にとどまるという。

オウンドメディア軽視がAI時代の「消滅リスク」を生む

ディートリッチ氏が特に強調しているのは、オウンドメディア基盤の弱体化がChatGPTやGemini、Perplexityといった生成AIの検索・回答システムへの露出を直接左右するという点だという。消費者が商品やサービスを調べる際の起点が、従来の検索エンジンからAIチャットへと移行しつつある中、AIに引用・参照される情報源としての地位を確立できるかどうかが、ブランドの存在感を決定づけるとしている。

記事では、この状況に対する処方箋として「PESOモデル」を提示していると報じた。PESOモデルとは、ペイドメディア(広告)、アーンドメディア(報道獲得)、シェアードメディア(SNSなどによる拡散)、オウンドメディア(自社が管理するコンテンツ)の4つを統合運用するフレームワークだという。

同氏によると、PESOモデルの本質は「4つのチャネルを並行して運用すること」ではないとしている。オウンドメディアを「真実の源泉」と位置づけ、アーンドメディアをその証拠として機能させ、シェアードメディアを配信と情報収集の手段とし、ペイドメディアを増幅装置として活用する。これらを結びつける統合レイヤーと、C-suiteへの信頼を取り戻すための測定基盤が加わってはじめて「オペレーティングシステム」として機能すると説明しているという。

記事の結論としてディートリッチ氏は、「影響力の問題と統合の問題は、じつは同じ問題だ。一方を解決すれば、もう一方も解決する」と述べているという。CMOが個別チャネルの管理者として動いている限り、組織内での発言力回復は難しいとしている。

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