250件のデータを追跡しながら経営幹部に見せた指標は1つだった、XPO社内広報チームの絞り込み戦略

The Power of One: XPO's Data Strategy for Executive Communication

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250件のデータを追跡しながら経営幹部に見せた指標は1つだった、XPO社内広報チームの絞り込み戦略
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ポイント

  • XPO社内広報は250件のデータから1つの指標を選び、経営幹部の承認を得た
  • 従業員アプリ導入1カ月後のアクティベーション率は19%を達成
  • 経営課題に直結する指標に絞る戦略が成功要因となった

物流大手XPOの社内広報チームは、新しい従業員向けアプリの導入後に250件ものデータを追跡しながら、経営幹部への報告では指標を1つに絞り込むという手法で承認を勝ち取った。広報・コミュニケーション業界向け専門メディアのRagan.comが2026年10月19日にこの事例を報じた。

同社で社内コミュニケーション担当の上級ディレクターを務めるミーガン・バウムウォルド(Meaghan Baumwald)氏が、Ragan Communicationsが主催するオンライン形式の効果測定専門カンファレンス「Communications Measurement Virtual Conference」に登壇し、自チームの取り組みを紹介した。

「数字の洪水」が経営幹部を遠ざける

バウムウォルド氏は、データを使ったコミュニケーションの落とし穴を次のように指摘した。「データでストーリーを語るときに、最も早く聴衆を失う方法は、100個の異なる指標を並べて、それぞれがなぜ重要なのか・何に役立つのかを説明しないことだ。会話に最も直結する1〜3個を選び、それが次のアクションにつながるものにすること、これがデータでストーリーを語る上で欠かせない」。

アプリの導入から1カ月後、チームのダッシュボードが追跡していたデータポイントは少なくとも250件に上った。それに対して、バウムウォルド氏が経営幹部に持ち込んだのは1つだけだった。

「19%」という1つの数字が会話を動かした

バウムウォルド氏が経営幹部に報告した内容はシンプルなものだった。「7月、このツールを導入して1カ月が経った時点でのアクティベーション率は19%でした」と伝えた。当時の業界ベンチマークは導入1カ月後で約18%とされており、XPOのチームはこれをわずかに上回っていた。

ただし、バウムウォルド氏が目指していたのはベンチマークの達成ではなかった。このアプリの本来の目的は、広報チームが現場の従業員へ直接メッセージを届けるルートを確保することにあった。マネージャー層を通じて情報を伝達する従来の構造から抜け出すための手段として、このアプリを位置づけていた。

測定と報告のあり方を問い直す業界の動き

効果測定をめぐる議論は、XPOの事例にとどまらない。Meltwater Summit 2026では、広報・コミュニケーション業界における測定のあり方が複数のセッションで取り上げられた。

「From Data to Decisions: How Modern Teams Make Insights Work」と題したセッションでは、Point600のマネージング・パートナーを務めるブリタニー・パックスマン氏が、効果的な測定は「報告すべき指標は何か」ではなく「どの意思決定を改善したいか」という問いから始めるべきだと主張した。「最も優れた仮説を持っている組織が、最も大きなインパクトを生み出している」と述べた。

同カンファレンスでは、マクドナルドでグローバルのコミュニケーション測定・インサイト機能の構築を担うサラ・マイルズ氏も登壇した。「Modernizing Communications: Building for a New Era」のセッションで、マクドナルドは単に新しい指標を必要としていたのではなく、戦略・インサイト・オペレーションをつなぐ新しいモデルが必要だったと語った。マイルズ氏は、測定とは成果を検証するためだけでなく、意思決定を改善するための学習の場として機能すべきだとも述べた。同氏が構築したモデルは、レピュテーション・課題とトレンド・パフォーマンスという3つの領域を中心に据えており、データが計画立案やコンテンツ開発、企業全体の優先事項との接続に活用される設計になっている。マクドナルドでは、地域コミュニティのリーダーや行政が同社の出店を歓迎するかどうかといった指標と連動させることで、レピュテーションを事業拡大を支える具体的なビジネス指標として扱う取り組みも進めているとした。

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広報戦略データドリブン経営コミュニケーション効果測定

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