利用者は倍増しても信頼は置き去り――「不信前提」時代に広報が取るべき5つの備え

Americans use AI daily but distrust it: The reality of 'distrustful daily use'

ソースに基づく報道記事 10件の情報源

ポイント

  • 米国のAIチャットボット利用者は3年で49%と倍増
  • しかしAIへの信頼は回復せず、63%が速すぎると懸念
  • 半数以上の米成人が、信頼しないAIを日常利用する現状だ

米国のPR会社5W(5W Public Relations)は2026年7月17日、AIの利用率と信頼度に関する最新調査の結果をプレスリリースで発表した。調査が示したのは、AI利用者が急増する一方で、AIへの信頼は一向に回復していないという逆説的な状況だ。プレスリリースはプレスリリース配信サービスのPR Newswireを通じて公開された。

利用者は倍増、不信は置き去りに

5Wが引用するピュー・リサーチ・センターの調査(2026年6月17日公開、調査対象は米国成人5,119人、調査実施期間は2026年2月17日〜23日)によると、AIチャットボットを利用している米国成人の割合は49%に達したという。2024年の33%、2023年の23%から、わずか3年で倍以上に拡大したことになる。

毎日AIを使う「ヘビーユーザー層」も全体の24%を占めるに至ったとしている。2025年初頭時点では約15%だったと5Wは説明しており、1年半ほどの間に急増した。また、米国成人の60%が検索結果に表示されるAI生成サマリーを読んだ経験があるともピュー・リサーチ・センターは報告しており、AIはもはや「意識して使うツール」から「日常のあらゆる場面に重なるインフラ」へと変容しつつあるという。

信頼は回復せず、むしろ懸念が深まる

利用拡大とは裏腹に、AIへの信頼は伸びていない。ピュー・リサーチ・センターの同調査によると、AIの進歩が「速すぎる」と感じている米国成人は63%にのぼり、「遅すぎる」と答えたのはわずか2%だという。また、AIが今後20年間で社会に与える影響を「プラス」と見ている米国成人は16%にとどまり、残りは「マイナス」または「不明」に割れているとしている。

Z世代の逆説——最多利用者が最大の懐疑派

特に注目されるのが若年層の動向だ。30歳未満の成人に絞ると、AIが社会に「マイナスの影響を与える」と答えた割合は50%に達したという。「プラス」と答えたのはわずか14%にすぎない。ピュー・リサーチ・センターのデータとして5Wが引用したこの数字は、最もAIを日常的に使いこなしている世代が、同時に最も深い懐疑心を抱えているという逆説を鮮明に示している。

一方、調査対象の人口集団の中でAIに対して唯一「ネットポジティブ(否定的評価より肯定的評価が多い)」な見方をしている層が存在する。アジア系米国人成人のAIチャットボット利用率は70%で、他のどの人口集団よりも高く、AIへの評価も他と異なる傾向を示しているとピュー・リサーチ・センターは報告しているという。

「信じない」のに「使わざるを得ない」という構造

5Wの創業者兼会長のロン・トロシアン(Ronn Torossian)氏は、こうした状況について「AIの採用は今やルーティンだ。Google、Office、あらゆるスマートフォンに組み込まれている。しかし信頼は依然としてヘビーユーザーの特性にとどまっている。国民の半数は信頼していないテクノロジーを使っている」とコメントしたという。

5Wは2026年5月に実施した調査で、毎日AIを使う層の「好感度スコア」が+57であるのに対し、それ以外の層は−42であり、両者の間に99ポイントの差(「好感度ギャップ」)が存在することを明らかにしていたとしている。同社は当時、利用者が増えれば格差が縮まると予想していたが、その後AIの利用率は50%を超えたにもかかわらず、このギャップは縮小しなかったという。

その理由として5Wが分析しているのは、「非利用者」が「軽度利用者」へと移行したことで、懐疑的なままの利用者の絶対数が増えたという構造的変化だ。好感度が高いヘビーユーザーが全体の約4分の1を占め、残る約4分の1が「軽度利用者でかつ懐疑的」という層として出現したとしている。

トロシアン氏はさらに、「懐疑的な消費者がChatGPT、Claude、Perplexity、Gemini、またはGoogleのAI概要回答の中で自社ブランド名を目にしたとき、それは購買の理由になる。そのポジションを埋めるブランドが大きく勝つ」と述べ、AIが生成する回答内でのブランド言及が新たな信頼シグナルになると主張しているという。

同社は「5Wパワーユーザー・オーディット」と称するサービスを提供しており、ChatGPT、Claude、Perplexity、Gemini、GoogleのAI概要回答の各プラットフォームにおけるブランドの引用シェアを測定するとしている。

なお、今回のアップデートはピュー・リサーチ・センターの調査に加え、データ・フォー・プログレスの2026年2月調査(対象1,228人の米国の有権者)、スタンフォードHAIの「2026 AIインデックス」、イプソスのAIモニター(2026年3月)を総合して構成されているという。

情報ソース一覧

AI利用AI信頼性米国市場消費者行動

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