企業の「虹色」支援が揺れるいま、NPO広報が問う「内側から証明せよ」という基準

NPO PR's "Prove It Internally" Standard for Corporate LGBTQ+ Support

ソースに基づく報道記事 10件の情報源

ポイント

  • PRNEWSはザ・トレバー・プロジェクトCCOに取材
  • 企業DEI公約は65%減少したと報じられた
  • NPOは「社内支援」を基準に提携し、受賞をミッション訴求に転換

PR業界専門メディアのPRNEWSは、LGBTQ+の若者向け自殺防止・危機介入を専門とする非営利組織「ザ・トレバー・プロジェクト(The Trevor Project)」のコミュニケーション担当最高責任者(CCO)、ケビン・ウォン(Kevin Wong)氏へのインタビューを報じた。

インタビューは同メディアの動画シリーズ「5 Questions With...」の一環として行われ、企業の多様性・公平性・包摂性(DEI)への公的コミットメントが相次いで縮小するなかで、ザ・トレバー・プロジェクトがいかにミッションの可視性を保っているかが語られている。

Fortune 500企業のDEI撤退という現実

インタビュアーのニコール・シューマン(Nicole Schuman)氏(PRNEWSマネージング・エディター)は、フォーチュン誌が選ぶ米国売上高上位500社(Fortune 500)を対象としたデータとして、DEI(多様性・公平性・包摂性)への取り組みを公的に文書化している企業が今年65%減少したという数字を提示した。

この数字を受けてウォン氏は、企業パートナーシップの現状について率直に語った。撤退の理由として担当者から告げられる内容は「予算削減」「関税による影響」「組織としての戦略転換」とさまざまだという。同氏は「パートナー企業にも、本当に違いを生み出したいと願っている人たちがいる。そうした判断が自分の手に負えない場合もある」と述べ、企業側の担当者への理解も示した。

一方で、マクロ環境を見て支援を強化する動きも出ているという。「寄付を倍にする」「コーズマーケティング(社会課題と連動したマーケティング)のキャンペーンを展開する」「スタッフへの教育を追加する」など、支援の形を拡充するパートナーも存在すると語った。ウォン氏はこうした対応が、企業にとって外部への差別化と社内の従業員エンゲージメントの両面で機能していると指摘している。

「社内を先に見せよ」というパートナー審査基準

ザ・トレバー・プロジェクトが確立した企業パートナーの審査プロセスも、インタビューの核心として語られている。ウォン氏の説明によると、外部キャンペーンを展開する前に、まず候補企業に対して「自社のLGBTQ+従業員への支援とはどのようなものか」を問うという。

公的なメッセージが内部の実態に裏打ちされているかを確認するためだとしており、外向きの発信だけが先行する形のパートナーシップを避ける意図がある。

受賞をミッション訴求に転換する広報戦術

ウォン氏はさらに、報道獲得の機会を組織のミッション強化に結びつける具体的な手法についても言及した。ザ・トレバー・プロジェクトがTIME誌の2つのリストへの掲載とエルトン・ジョン・インパクト賞(Elton John Impact Award)を受賞した際、ウォン氏とCEOのジェームズ・ブラック(Jaymes Black)氏は意図的にスポットライトを経営陣ではなくスタッフとミッションへと向けたという。

その上で、その注目度の高まりを資金提供者やパートナーへの継続投資の説得材料として活用したとしている。

2026年プライド月間のキャンペーンテーマ「Always Here, Always Forward(常にここに、常に前へ)」についてもウォン氏は説明した。クィアの喜びを可視化することは、LGBTQ+の若者にとってメンタルヘルスの保護因子として機能するという考え方に基づくものだとし、コミュニティの回復力と存在の可視性を祝うことは、危機介入と同じくらいミッションの根幹にあると述べている。

情報ソース一覧

NPO広報DEILGBTQ+支援広報戦略

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